和歌山の八郎山トンネル「まるで昭和30年代の工法」…コンクリートに複数の空洞

八郎山トンネル

和歌山県の那智勝浦町と串本町を結ぶ県道長井古座線の「八郎山トンネル」(長さ711メートル)で、施工不良の問題が発覚しました。問題の原因として、最新の機器が適切に使用されていなかった可能性が関係者への取材でわかりました。この問題について、和歌山県は8日、技術検討委員会を設置しました。委員長は京都大学の大西有三名誉教授です。

施工不良の問題が浮上

八郎山トンネルは、2022年9月に完成し、トンネルを覆うコンクリートに複数の空洞が見つかったほか、コンクリートの厚さが基準未満なのにもかかわらず、基準を満たしていると報告されていました。県は現在、測量調査をやり直しています。

昭和30年代の工法を連想

技術検討委員会は、トンネル工学の専門家4人で構成されています。大西委員長らはこの日、串本町側からトンネルに入り、不具合箇所を視察しました。大西委員長は会見で「最新の機器であるレーザースキャナーや写真測量などが適切に活用されておらず、まるで昭和30年代の工法のようだ。修復するか、作り直すかを早急に検討しなければならない」と述べました。県の福本仁志・県土整備部長も「今年12月の開通が目標だったが、このような状況となり、申し訳ない。一刻も早く対策を決め、工事を進めたい」と話しました。

委員会の今後の活動

委員会は今後、1〜2か月に1回の頻度で原因究明などについて協議を行う予定です。

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(参照リンク:https://news.yahoo.co.jp/articles/8c750f05b309f9ef177f2f804ee015a950b87081