6日、中国福建省福州市の琉球人墓苑で手を合わせる沖縄県の玉城デニー知事(右手前)(同県提供・時事)
【福州時事】中国南部の福建省福州市を訪問した沖縄県の玉城デニー知事は6日夜、同省トップの周祖翼・共産党委員会書記と会談した。
玉城氏によれば、周氏は、習近平国家主席が北京の史料館を視察した際の「琉球」を巡る発言に言及。玉城氏は「交流を続けていくことが大きな責任だ」と応じ、双方が交流促進で一致した。
6月上旬の共産党機関紙・人民日報によると、習氏は「(福建省は)琉球との付き合いが深い」と発言した。習氏は同省で長く勤務し、対岸にある台湾との統一への思いを深くしたと指摘される。台湾問題への関与を強める日本に対するけん制という見方もある中、玉城氏の訪中が注目されていた。
玉城氏は会談後、記者団に「有意義な意見交換ができた」と強調。若者らとの交流では「絆を深める貴重な機会になった」と述べた。習氏の発言については「福建省と琉球の長い歴史が今も続いていることを言葉にしたものだ」という認識を重ねて示した。