ススキノ頭部切断殺人、不意打ちか 遺体に防御創なし無防備な状態「計画性の高さがうかがえる」

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札幌ラブホテル事件の時系列

 捜査関係者によると、男性は北海道恵庭市の会社員浦仁志さん(62)で、死因は出血性ショック。体の一部に刺し傷があり、これが致命傷になった。首は死亡後に刃物のようなもので切られた。

 浴室に血を洗い流した痕跡があることから、捜査本部は浦さんが浴室で殺害されたとみている。ただ、室内に争った形跡はなく、元警視庁刑事の吉川祐二氏は「無防備な状態で刺されたのではないか。シャワーを浴びている時などに不意に背後から一撃を受けたり、頭部などを殴られ気を失った可能性がある」と推察した。

 今回の事件からは「計画性の高さがうかがえる」(吉川氏)。捜査関係者によると、浦さんは1日に家族と顔を合わせた後、行き先を告げずに車で自宅から札幌市へ移動。同日午後10時50分ごろ、女性のような服装をした人物とホテルの近くで待ち合わせをして2人で入室した。この時、同行者は白っぽい服で、スーツケースを持っていた。それが約3時間後に1人で退出した際には、入室時と異なる黒っぽい服で、スーツケースに加えてリュックサックも背負っていた。入退時のいずれも、つばの大きな帽子をかぶっていた。捜査本部は、着替えを用意していた可能性があるとみて行方を追っている。

 また浦さんの車が区内の有料駐車場で4日に見つかったことも判明。施錠された状態だったが鍵が見つかっておらず、捜査本部はこの人物が持ち去った可能性があるとみている。車内に浦さんの携帯電話や財布もなかった。

 頭部もこの人物がスーツケースなどに入れて持ち去ったとみており、吉川氏は「被害者の判別をしづらくして捜査をかく乱しようとしたのが一つ。強い憎悪や怨念なども考えられる」と指摘した。

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