[ad_1]
観光客らが長い列を作る京都駅のタクシー乗り場(京都市下京区で)=川崎公太撮影
コロナ禍が落ち着き、にぎわいが戻ってきた京都で、タクシーがつかまりにくくなっている。観光需要が低迷したこの3年間で運転手が全体の2割にあたる約1800人減少し、深刻な人手不足に陥っているからだ。観光客らからは不満が出ており、タクシー会社は人材の確保を急いでいる。(坂戸奎太)
【図表】法人タクシー運転手数の推移
■外国人向けも
「タクシーが全然来ない。まだ買い物もしたいのに」
9日夕、世界遺産・清水寺(京都市東山区)近くのタクシー乗り場。神奈川県から夫と旅行に訪れた女性(78)は、困惑した表情を浮かべた。
この乗り場では、週末を中心にタクシーが入りにくくなっており、乗客が30分以上待たされるケースもある。女性も15分待ってようやく乗れた。
JR京都駅にある外国人向けの「フォーリンフレンドリータクシー」の専用乗り場でも、車の姿はなかなか見られない。
同タクシーは、インバウンド(訪日外国人客)需要に対応するため、京都市などが2017年に始めた。英語や中国語での簡単なやり取りができるよう研修を受けた「認定ドライバー」が運転する。
20分待っていたタイ人の男性(19)は、あきらめて20人ほどが並ぶ隣の一般の乗り場に移ったが、「英語がわかる運転手じゃないと不安だ」と漏らした。
市バスや一部の鉄道も、観光スポットを経由する路線は慢性的に混雑しており、移動はしづらい状況だ。
■修学旅行急増
タクシーに乗りにくくなっている背景には、運転手の数が減っていることがある。
国土交通省によると、法人タクシーの運転手は、コロナ禍の観光需要低迷などで全国的に減少。京都市と市以南の京都府内エリアでは23年3月時点で6147人と、3年前から1806人(23%)減った。フォーリンフレンドリータクシーの認定ドライバーも22年12月時点で126人と、20年1月時点から48人減少した。
ドライバー不足で稼働できず、車庫に置いたままの弥栄自動車のタクシー(京都市下京区で)
京都府タクシー協会によると、府内のタクシー稼働率は、コロナ前の7割から6割に下がった。
「ヤサカタクシー」を運行する府内大手の弥栄自動車(京都市)では、コロナ禍で売り上げが上がらず、100人以上が退職。このため、平日でも「空車」がほとんどなくなり、配車を断るケースが目立つ。同社は携帯のアプリで配車するサービスにも参加しているが、アプリでの予約も時間帯によって取りにくいという。
[ad_2]
Source link