ウクライナ南部でロシア軍部隊を指揮していたイワン・ポポフ少将(写真)は、軍上層部に前線の惨状を伝えたところ解任されたと表明した。ロシア国防省による6月の提供写真。(2023年 ロイター)
[モスクワ 13日 ロイター] – ウクライナ南部でロシア軍部隊を指揮していたイワン・ポポフ少将は、軍上層部に前線の惨状を伝えたところ解任されたと表明した。ポポフ氏は上層部の失策でロシア兵が死亡していると直訴したという。
ロシアの議員で元軍司令官のアンドレイ・グルリョフ氏がポポフ氏の音声メッセージを公開した。
ポポフ氏は「ウクライナ軍は前線でロシア部隊を突破できなかったが、ロシア軍の上官がわれわれを後方から攻撃し、最も困難で緊迫した局面で悪質にも軍を切り捨てた」と批判。大砲や偵察の不足でロシア兵が死亡していると主張した。
ポポフ氏のメッセージがいつ録音されたかは不明。同氏の居場所も分かっていない。ロシア国防省は解任についてコメントしていない。
ロシアでは民間軍事会社ワグネルが武装反乱を起こしたばかり。ポポフ氏の音声メッセージが本物であれば、ロシア軍内部に不満が残っていることを意味する。
ロシアの国営テレビは13日の主要ニュース番組でポポフ氏の発言を報じていないが、有力紙コメルサントは同氏の発言を伝えた。