ウクライナ軍、反攻2週間で投入兵器20%喪失 反攻鈍化の要因に 米紙報道


ウクライナ軍、反攻2週間で投入兵器20%喪失 反攻鈍化の要因に 米紙報道

ウクライナ国旗

【地図でみる】ロシア軍が占領した地域とウクライナ軍が奪還した主な地域

NYTは損害率が低下した理由について、ウクライナ軍が露軍の防衛線の突破を狙う強攻策を中止し、長距離攻撃で露軍を疲弊させる方針に転じたためだとした。この結果、ウクライナ軍は兵力や兵器を温存できたとしている。

NYTは一方で、損害率の低下は反攻速度の鈍化を反映しているとも指摘。ウクライナ軍は当初、露軍の支配下にあるアゾフ海沿岸の「陸の回廊」の分断を狙ったが、現時点ではそのために必要な100キロの前進のうち、10キロの前進にしか成功していないとした。

ウクライナのマリャル国防次官も13日、回廊の分断を目指す南部ザポロジエ州方面での反攻で「ウクライナ軍は確保した陣地を強化しつつ、露軍の弾薬庫の破壊を続けている」とし、強攻策の見直しを示唆した。

反攻に関し、ロシアはウクライナ軍に2万6千人以上の人的損害を与え、戦車など3千以上の兵器を破壊したと主張。ウクライナはザポロジエ州方面でこれまでに計168平方キロメートルの領土を解放したとしている。

一方、露治安機関「連邦保安局(FSB)」は15日、ウクライナ諜報機関の指示により露国営メディアグループ「RT」のシモニャン編集長と露著名ジャーナリスト、ソプチャク氏の暗殺を企てた「ネオナチグループ」を摘発したと発表した。タス通信が伝えた。

FSBは、グループがウクライナ側から殺害1件当たり150万ルーブル(約230万円)の報酬を約束されていたと主張した。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は15日、暗殺計画へのウクライナ側の関与を否定した。同国メディアが伝えた。



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