「最悪のスポーツ精神」と反感集まる。ハンガリーの女子テニス選手が試合中に取った不審な行動とは?


「最悪のスポーツ精神」と反感集まる。ハンガリーの女子テニス選手が試合中に取った不審な行動とは?

ハンガリーのトート選手

ハンガリー出身のアマリッサ・キアラ・トート選手が、地元開催の女子テニス大会「ハンガリアン・グランプリ」で対戦相手のジャン・シューアイ選手(中国)に対して取った行動をめぐって反感を集めている。

【映像】この足の動き…!トート選手が地面を蹴るようにラインを消す瞬間がこれだ

問題の行動は、7月18日にハンガリー・ブダペストで行われた試合中に起きた。

ジャン選手が打ったフォアハンドを線審、主審ともにアウト判定したことに、ジャン選手が異議を唱えた。その間にトート選手がライン際に近づき、ボールの跡を左足で擦って消したのだ。

SNS上にもこの時の様子を捉えた動画がアップされており、そのうちの1つでは、足でボール跡を消すトート選手に向かって「待って、待って、待って。ボール跡を消さないで」と言うジャン選手の声が聞こえる。

「なぜそんなことをするの」とショックを受けたジャン選手がコート上からトート選手に何度も呼びかける。それに対し、トート選手は「あなたが問題を起こしているから」と答えている。

ジャン選手はこの試合を棄権することに。

涙目のジャン選手は医療スタッフと話し、審判とトート選手それぞれと握手を交わし、棄権を表明。ジャン選手が背中を向けると、トート選手は勝利を祝うかのように両手を上げた。

ジャン選手はコートから去る前に、判定に異議を唱えた時にブーイングを浴びせた観客に対し、指でさして抗議の姿勢を見せた。

一連の問題を受け、女子テニス協会(WTA)は20日までに公式Twitterに声明を投稿した。「WTAは、いかなる形であれ、いかなる文脈であれ、人種差別を許さない」とし、問題については「現在調査中だが対処する」としている。

ジャン選手は自身のTwitterに、「練習に注ぎ込んだ努力はすべて間違っていた。ラインギリギリを攻めようと思って打ったのに、ラインに触れてもアウトになったんだから……。私の味方になって支えてくれたみんな、大好きです」とコメントを投稿した。

ネット上では「これまで見たスポーツ精神の中で最悪なものだった」「あなたの振る舞いはすばらしかった。ポイントや試合以上のものを勝ち取りました」「トート選手はポイントを獲得したかもしれないが、あなたは世界中のファンとサポートを得ました」「次の試合を楽しみにしてます」などジャン選手へのメッセージが相次いでいる。



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