サムスンディスプレイ協力会社の裏切り…技術盗み出し500億ウォンで中国に売った


サムスンディスプレイ協力会社の裏切り…技術盗み出し500億ウォンで中国に売った

サムスンディスプレイが昨年末、量産を始めた有機EL(OLED)基盤の「QD-ディスプレイ(Display)」が「CES 2022」に展示された。[写真 サムスンディスプレイ]

27日、韓国警察などによると、ソウル警察庁安保捜査部は今月初め産業技術保護法違反と不正競争防止法違反などの容疑でサムスンディスプレイの核心システム開発協力会社だった中小企業A社法人と前職代表理事、前・現職職員3人など5人をソウル東部地検に送検した。

A社の元代表は数年間70回余りにわたりサムスンディスプレイのLCD生産管理システムの内容を盗み出した後、サムスンディスプレイの中国競合会社10社に売り渡し、これと引き換えに約500億ウォンを受け取った容疑が持たれている。警察は「A社が生産管理システムをまるごと移転したり一部だけ変形して渡したりした」と明らかにした。

また、A社の前・現職職員3人は2020年末にLCDを作る際に必要な最適な温度や圧力などの情報が入ったいわゆる「レシピ」をサムスンディスプレイから盗み出して中国などに渡そうとしたが未遂に終わった容疑が持たれている。該当レシピは国家核心技術に指定された状態だった。万一、レシピが中国企業の手に渡っていた場合、情報を受け取った企業は試行錯誤を経ずに一気にサムスンディスプレイ水準のLCDを作ることができたと警察は説明した。

当時サムスンディスプレイはLCD事業をたたんで忠清南道牙山市(チュンチョンナムド・アサンシ)の生産設備などを中国企業に売却しようとしていたところだった。このために売却のための実態調査が行われ、この過程でA社がレシピを削除しなければならないのにむしろ盗み出したあと裏で金を受け取って中国企業に売り渡そうとしていたというのが警察の説明だ。警察はこのレシピ流出未遂事件を手始めに捜査を拡大し、生産管理システムが流出した容疑を追加で確認した。

A社はこれまでサムスンディスプレイ工場10カ所余りの生産管理システムなどを構築し、維持・補修を担当するほどサムスンディスプレイから信頼を受けていた会社だった。このためサムスンディスプレイ役職員が受けた衝撃は大きかったという。

サムスンディスプレイは当初2020年末にLCD事業を中断しようとしていたが新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の拡散の中でLCDの需要が拡大すると関連事業を継続した。結局昨年6月にLCD事業から完全に撤退し、現在はOLEDなど次世代ディスプレイ事業などに集中している。



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