30日、無人機攻撃で壊れたモスクワのビル=ロイター
タス通信によると、ロシアの首都モスクワで30日午前、無人機による攻撃があった。2機が墜落して高層ビルが被害を受け、警備員1人が負傷した。1機は郊外の上空で破壊された。ロシア国防省は、ウクライナによる攻撃だと主張している。
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攻撃を受けたビルは、ガラスが粉々に砕けるなどの被害があった。露独立系メディアによれば、攻撃対象となったビルには、ロシア政府の複数の官庁が入居している。モスクワの国際空港は一時、離着陸が中止された。
(写真:読売新聞)
ロシアが2014年に一方的に併合した南部クリミアでも、ウクライナが無人機25機で攻撃した。タス通信が伝えた。露側が防空システムで破壊したという。
ウクライナの英字ニュースサイト「キーウ・インディペンデント」によると、ウクライナ軍は29日に露軍が占領する南部ヘルソン州とクリミアを結ぶチョンハル橋を攻撃した。長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」12発を発射したとの情報がある。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は29日、激戦地となっている東部ドネツク州の要衝バフムト近郊を視察した。
30日、サンクトペテルブルクで開かれた式典に出席したプーチン大統領=ロイター
一方、プーチン露大統領は8月2日、トルコのタイップ・エルドアン大統領と電話会談する。タス通信によると、プーチン氏が29日に記者団に語った。ロシアが離脱した黒海経由のウクライナ産穀物の輸出合意などについて、協議するとみられる。
プーチン氏は30日に露西部サンクトペテルブルクで開かれた海軍の式典に出席し、「今年だけで様々なクラスの軍艦30隻が補充される」と語った。具体的な配備先には触れなかった。露海軍は昨年4月、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」をウクライナの攻撃で失った。