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自民党の麻生太郎副総裁
岸田文雄首相の後ろ盾として存在感を高める自民党の麻生太郎副総裁が、岸田政権と距離を取る実力者たちと接近している。5月以降、自らとも溝があるとされる二階俊博元幹事長や菅義偉前首相らと会食やゴルフを重ねている。今後の政局をにらんで関係を深める狙いにとどまらず、いずれ迎える政界引退を見据えた「長期戦略の一環」(側近)との見方も出ている。 (河合仁志)
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二階氏と会食、菅氏とゴルフ
20日夜、東京都内の中華料理店。麻生氏が杯を交わすのは幹事長の歴代最長記録を持つ二階氏。岸田政権で非主流派に追いやられた筆頭格だ。二階氏が麻生氏に持ちかけた会食は、側近を交えて終始和やかなムードだったという。
2カ月前は麻生氏から声をかけた。二階派に退会届を出した衆院中堅が麻生派入りを希望したためだった。「いいんじゃないか」。麻生氏のもてなしに気を良くした二階氏は派閥移籍をあっさり快諾した。
「これからいろんな話ができそうだ」。麻生氏は満足げにこう語っているという。周辺も「いざというときに腹を割って話せる関係が大事。二階氏との意思疎通はうまくいっている」。来秋の党総裁選も視野に意見を交わす間柄に発展させたい考えだ。
今月初めには岸田政権への苦言をいとわない菅氏と都内でゴルフをプレー。茂木敏充幹事長も加わり旧交を温め直している。
代替わり「環境整備まだまだ」
麻生氏の一連の動きは首相のバックアップに加え、先を見通した思惑も見え隠れする。当選14回を重ねた麻生氏は9月には83歳になる。長年、麻生氏を下支えしてきた裏方の勇退も相次ぎ、「次が最後の衆院選」との観測も強い。
ただ、後継者と有力視される長男を含め、代替わりを円滑に運ぶ上で「環境整備がまだまだ残っている」(側近)。二階氏や菅氏と今のうちに距離を縮め、因縁を取り除こうと腐心するのは、こうした「親心」も少なからずありそうだ。
盤石とは言えない足元
さらにここに来て、目をかけてきた麻生派で地元福岡選出の大家敏志参院議員が衆院へのくら替えを希望。麻生氏は面会を重ねて慰留したが、大家氏は制止を振り切って公募に突き進んだ。6月には別の麻生派参院議員も不祥事で失職。足元は盤石とは言えない。
最大の盟友だった安倍晋三元首相を失い、「ポスト麻生」を巡り自ら動き始めたキングメーカーは、党内力学に何をもたらすのか-。8月15日には森喜朗氏や小泉純一郎氏ら首相経験者との私的な会合も持つ予定だ。
西日本新聞
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