ウクライナ東部、クピャンスク地域の戦況-ロシア軍がシンキフカ包囲へ前進か

ウクライナ軍とロシア軍の攻防

ウクライナ軍のシルスキー陸軍司令官は、「クピャンスク地域の状況が悪化しているため、対応策を協議した」と述べました。この情報は、ロシア側の情報源も裏付けており、「第6軍はシンキフカ包囲に向けてポジョンを改善した。シンキフカ北部はグレーゾーンになった」と報告しています。

クピャンスク方面での異変

ウクライナ軍は昨年秋、クピャンスクを奪還しましたが、ロシア軍は国境に近いハルキウ州北東部を手放さず、ドヴォリチネ、フリャニキフカ、マシュティフカを制圧しています。これにより、クピャンスク方面の攻勢が強化されました。

クピャンスク地域の戦況

出典:MilitaryLand.net

クピャンスク方面の重要性

クピャンスク方面は、ウクライナ軍もロシア側も、現在のホットスポットとして認識されています。ウクライナのマリャル国防次官は、「東部戦線のロシア軍はクピャンスク方面に戦力を集中させている」と述べ、ハルキウ州当局も「クピャンスク地域からの強制避難」を発表しました。

シルスキー陸軍司令官の動向

シルスキー陸軍司令官は、バフムートでの反撃や他の地域の防衛を指揮している中で、短期間にクピャンスク方面を2度も訪問しています。現地司令部との協議を行っていることから、何か異変が起きていることは確実です。

クピャンスク周辺の戦況

出典:GoogleMap クピャンスク周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

状況の悪化の可能性

クピャンスク方面の戦況については、直接的な証拠は少ないものの、ウクライナ軍とロシア側の主張が一致しています。国防省情報総局の報道官は「ロシア軍がクピャンスク方面で攻撃を試みているが、成功していない」と述べました。ただし、ロシア軍の部隊が南西にある陣地を占拠し、シンキフカ包囲に向けて前進しているとも報告されています。

ウクライナの戦況マップ

出典:СИРСЬКИЙ

現状の見解

情報が限られているため、ロシア側の主張が情報戦の一環である可能性もあります。しかし、ウクライナ軍の提供する情報も正確ではなく、ザポリージャ州や南ドネツクでの戦況はロシア側の主張通りに進行しています。個人的には、「クピャンスク地域は状況が悪化している」と考えています。

ヘルソン周辺の戦況

出典:GoogleMap ヘルソン周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

なお、情報によれば、ウクライナ軍がドニエプル川左岸地域への上陸に失敗し、ロシア軍の反撃を受けて撤退したとされています。

※アイキャッチ画像の出典:Генеральニй штаб ЗСУ

参照リンク: https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-of-kupyansk-russian-forces-advance-to-encircle-sinkivka/

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