ロシア側の抵抗を突破し、ウクライナ軍がベルベーヴ西郊外に到達
ウクライナ軍がベルベーヴの西郊外に到達したことを示す視覚的証拠が登場しました。ロシア側も同地域に対するウクライナ軍の攻撃を認め、ベルベーヴ方面の防衛ラインが予想よりも早く崩れました。
ロシア側情報源もベルベーヴ西郊外に到達を認める
ロシアの情報源（Рыбарь）は27日、「ウクライナ軍の空挺部隊は砲兵の支援を受けてロシア軍陣地を破壊し、歩兵を前進させる標準的な戦術でベルベーヴ西郊外に到達した。しかし、ウクライナ軍はロシア軍の反撃で押し戻された」と報告していました。しかし、30日になってウクライナ軍がベルベーヴ西郊外に到達したことを示す視覚的証拠（Ⓑ）が登場しました。この映像が「押し戻される前の映像」なのか「押し戻された後の映像」なのか、また「押し戻されたという報告自体が間違い」だったのかは謎ですが、ウクライナ軍はベルベーヴ西郊外に定着しているようです。
出典：GoogleMap ザポリージャ州オレホボ周辺の戦況/管理人加工（クリックで拡大可能）
ウクライナ軍の攻撃とロシア軍の反撃
ロシア側情報源（Рыбарь）は31日、ウクライナ国家親衛隊の第15特務旅団がベルベーヴ西郊外で砲兵部隊とSu-25の支援を受けて強力な攻撃を行ったと報告しました。この攻撃は撃退されましたが、数時間後にはウクライナ軍がベルベーヴ周辺のロシア軍陣地に大規模な砲撃を行い、再び攻勢に転じました。第82空中強襲旅団と第462空中強襲旅団の4個部隊がチュベンコワ渓谷方向からベルベーヴ西郊外を攻撃し、これをウクライナ軍の砲兵部隊がクラスター砲弾で支援したとのことです。
ベルベーヴ西郊外が砲撃を受けている様子が新たな視覚的証拠（Ⓒ）でも確認できます。この動画は30日の攻撃を裏付けるものかもしれません。
戦況の推移とウクライナ軍の勢い
しかし、ロシア側情報源は「ウクライナ軍の攻撃も撃退され、損害を被ったウクライナ軍は元の位置に戻った。戦力不足を補うため予備戦力がマラ･トクマチカからベルベーヴ方面に移動している。敵はベルベーヴを西から包囲し、集落の補給路を遮断するつもりだ」と主張しています。しかし、前線位置はベルベーヴ西郊外に到達しており、内側の防衛ラインの一部もグレーゾーンにかかり始めていることから、ロシア側の主張には疑問が残ります。
また、Ⓐ付近でウクライナ軍の自爆型ドローンがロシア軍車輌を攻撃する様子も登場しました。これにより、前述の前線位置やグレーゾーンの情報はほぼ正しいと言えるでしょう。
まとめ
ザポリージャ州の戦いでは、ウクライナ軍がロシア軍の抵抗を突破し、ベルベーヴの西郊外に到達しました。しかし、両軍の攻撃と反撃が続いており、戦況は日々変動しています。
