ロシア、中国、韓国が東海に核廃棄物を投棄していた? ファクトチェック

ロシアが東海に核廃棄物を投棄した?

事実です。1993年、ロシア海軍の船舶が約900トンの低レベル核廃棄物を日本の北海道から西方に540キロメートル離れた東海に放出しました。これには退役した原子力潜水艦に搭載された原子炉、冷却水、残留液体などが含まれていました。

現在、福島原発から海洋に放出されている汚染水は、セシウムなどの放射性物質を「多核種除去装置(ALPS)」という浄化施設で処理したものです。一方、当時のロシアの核廃棄物は浄化処理を受けていませんでした。実際、ロシア政府は旧ソビエト連邦時代の1966年から30年以上にわたり、鬱陵島近海など東海に大量の核廃棄物を無断で投棄していたことが明らかになりました。

その後、韓国、日本、ロシアの3カ国は国際原子力機関(IAEA)と共に1994年から1995年にかけて東海の放射能汚染状況を詳しく調査しましたが、他の海域と比べて放射能濃度に有意な差はありませんでした。当時、海水によって核廃棄物が希釈され、人体に有害なレベルの放射能汚染はなかったと結論づけられました。ロシアが投棄した核廃棄物のトリチウム量は約586兆ベクレルでした。一方、今回の福島原発の汚染水は約860兆ベクレルです。

中国は年間200兆ベクレル、韓国は190兆ベクレルの放出?

集計機関によって数字には差がありますが、中国などが毎年相当量のトリチウムを放出している事実はあります。韓国原子力安全委員会によると、昨年、韓国は原子力発電所から214兆ベクレルを海洋に放出しました。中国は2020年に1054兆ベクレル、米国は2019年に1714兆ベクレルを放出しました。

もちろん、中国や韓国のトリチウムの放出は正常に稼働している原子力発電所の冷却水から出たものです。一方、福島原発のように津波で破壊された場合、溶け出した核燃料に直接触れた汚染水が放出されます。そのため、単純な比較は難しいです。ただし、2011年の東日本大震災直後、福島原発ではセシウムなど200種以上の放射性核種に汚染された地下水が、浄化処理を受けていない状態で1日100兆ベクレルずつ流れ出ていました。専門家によると、当時放出された放射性物質の量は現在福島に保管されている汚染水よりも1000倍以上多いと推定されています。

韓国海洋水産部と原子力安全委員会は沿岸52カ所と沖合40カ所で定期的にセシウムやトリチウムなどの放射能汚染状況を点検しています。福島原発事故後、これまで6581件の水産物の放射能検査が行われましたが、不適合な事例はありませんでした。

文在寅政権は日本提訴を放棄した?

事実です。前大統領の文在寅氏は2021年4月、「日本が原発汚染水の海洋放出を決定したことに対し、国際海洋法裁判所に提訴する案を積極的に検討すべきだ」と指示しましたが、その後、検討段階で終わりました。これは、実益がなく、日本に海洋放出の権限を与えるだけになってしまうと懸念されたためです。国連の海洋法条約やIAEAなどは、汚染を防ぐために適切な措置を講じ、国際基準を満たす場合、主権国が汚染水の海洋放出を行うことを禁止していません。

朴国熙(パク・ククヒ)記者


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