アニメ改変論争!原作との違いに物議を醸した3作品

原作を削りすぎ?『約束のネバーランド Season2』の変更点に注目

画像:『約束のネバーランド Season2』キービジュアル

アニメと原作が異なる表現や展開をするのは、アニメを観る際のお約束と言えるでしょう。時には物語を大幅に変更したり、重要なシーンを省略したりすることで、原作ファンからの批判を浴びることもあります。今回は、原作とアニメの違いが論争を巻き起こしたアニメ作品を3つ紹介します。

『進撃の巨人』の賛否両論

2013年に始まったアニメ『進撃の巨人』の1期では、賛否が分かれるシーンが存在しました。23話で、ミカサがアニに問い詰める場面で、アニが気が狂ったような反応をするというシーンです。

このシーンは、原作ではアニが「薄笑いの表情を浮かべるだけ」だったのに対し、アニメでは狂ったような反応に変更されています。しかしこの改変は、原作者である諫山創先生自ら提案したものでした。

諫山創先生のブログによると、「アニにはあそこで素になるべきだと思ったのです。あれだけのことをやった怪物の正体がただの悪い奴に見えるのではなく『普通の人間』だったって感じにしたかったんです」「その上で、アニメは絵も演出も演技も超よかったです!!」と、自ら改変を頼んだアニメに対し、絶賛のコメントを残していました。

ネット上では、「マジであの嘲笑いが理解できん」「どういう心理で笑ったの?」と否定的な声もありますが、「アニのなかではいろんなものが渦巻いていたんだと、今回のアニメでより分かる形になったと思います」「正直、この改変は無茶ぶりすぎかなと。でもその無茶ぶりを何とか形にしたスタッフさんがすごすぎる」と、アニメの演出を支持する声もありました。

『ぼくらの』 原作とのギャップに反響

近未来を舞台にしたロボットアニメ『ぼくらの』も、原作とアニメの違いに関して賛否の声が相次いでいました。

『ぼくらの』のストーリーは、地球を守るために戦う15人の子供たちが活躍するもので、さまざまな敵も登場します。原作とアニメの大きな違いは、原作では15人全員が死ぬのに対し、アニメではひとりだけが生き残るという点です。また、アニメ版は原作を追い抜いてしまったため、多くの改変も生じてしまいました。

後半の展開が大きく異なることもあり、アニメ放送中には原作ファンから「原作に失礼」といった意見が挙がり、アニメ監督の森田宏幸さんのブログにも寄せられました。

森田監督は後に謝罪し、「私自身が原作を嫌いで、アニメ化にあたり、ある意味原作に悪意を持った改変を加えていることを認めます」と述べました。その理由のひとつには、「子供たちの死に行く運命を作者が肯定してしまっているかのように感じられる点」があったそうです。また、ブログ内では森田監督が原作者の鬼頭莫宏先生に「子供たちを・・・・助けていいですか?」と聞き、鬼頭先生が「魔法を使わないならいいですよ」と答えたことも明かされていました。

『ぼくらの』のアニメ版は、森田監督のブログでのコメントもあり、ネット上では「言ってることは理解できるが、監督としては失格」といった厳しい意見も寄せられました。一方で、「マンガにしかできない表現、アニメにしかできない表現がある」「面白ければ原作改変でも別にいい」といった、アニメ版を支持する声もありました。

『約束のネバーランド』 大幅なカットに激怒するファンも

『約束のネバーランド』は、「週刊少年ジャンプ」で連載されたマンガで、2019年にアニメ化され、さらに実写映画化までされるほどの人気作品です。アニメの1期では、原作初期のエピソードである「グレイス=フィールド(GF)ハウスからの脱出」までが描かれ、実写映画でも同じ部分が再現されました。

「鬼」の食料として育てられる「人間飼育場」から見事逃げ出した子供たちのその後が気になり、多くのファンがアニメの2期を心待ちにしていました。しかし、2期では原作にあったエピソードが大幅にカットされ、多くの重要人物も登場しない状態で展開されました。

その理由は、話の構成にあるかもしれません。1期では原作の約5巻を12話で放送していましたが、2期ではコミックス6巻から最終巻の20巻までを11話で詰め込んでいます。

1期では原作に沿った内容で好評を得た一方、2期ではシーンの改変や省略が相次いでおり、これによって原作ファンからは猛烈な批判が寄せられました。

ネット上では、「原作の重要キャラや場所、好きなシーンがカットされているのが悲しい」「どうしてこうなってしまったのか。オトナの事情なのかなぁ」「原作で泣いたシーンで全然泣けない」「説明不足で意味不明なところが多い」「最後は駆け足で、途中で総集編を挟むなど、もっと工夫できたのではないか」といった否定的な意見が広まりましたが、「普通に面白かった。駆け足ではあるけど、アニメ自体は全然まとまっていて、次のシーズンも楽しみ」といった、アニメバージョンを支持する意見も見られました。

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原文リンク: https://news.yahoo.co.jp/articles/42efe81b4b204326b3612f0a7f8667f4b69e64de