「弾丸登山」の危険性に警鐘　富士山で外国人観光客が次々とトラブルに遭遇

「弾丸登山」という言葉を聞いたことがありますか？富士山に挑む外国人観光客が、軽装で食料も持たずに山に登ることを指す言葉です。最近ではこの「弾丸登山」が相次いでトラブルに発展しており、その危険性が再認識されています。

白いTシャツに黒いズボンの軽装で富士山へ

富士登山を試みた19歳のアメリカ人男性が、9月5日の午前に無事に救助されました。救助された映像を見ると、男性は白いTシャツに黒いズボンという軽装で富士山に挑んでいたことがわかります。笑顔で救急車に乗り込む彼の姿には安心感がありましたが、これまでも「弾丸登山」によるトラブルは後を絶ちませんでした。

実際、富士山で2人の外国人観光客が遭難したのは、9月4日の午前4時半頃でした。メキシコ人の大学生はけがはありませんでしたが、道に迷ってしまったのです。山小屋に届いた救助要請により、大学生は自力で下山することができましたが、アメリカ人男性は見つからず、救助隊の発見まで約29時間がかかりました。

「弾丸登山」は、富士山だけでなく他の山でも問題となっています。一つの例として、富士山9合目周辺の山小屋で撮影された映像があります。夜11時を過ぎた頃、登山者たちは薄手のスウェットにスニーカーという軽装で寒さに耐えていました。彼らは身を寄せ合い、体を丸めることで寒さから逃れようとしていました。

今回救助されたアメリカ人男性も、Tシャツに普通の長ズボン姿で富士山に挑みました。しかも、ライトや食料も持っていなかったのです。

富士登山は生命に関わる重大な冒険です。万全な準備と装備が求められます。

「日本ニュース24時間」がお伝えしました。