身に覚えのない宅配便に「落とし穴」 中国で新たな詐欺

注意喚起:心当たりのない荷物を受け取ったら注意が必要

宅配便の写真
身に覚えのない宅配便の小包に添えられていた抽選カード(提供写真)

ネットショッピングは中国でも早くて便利なので、多くの人が利用していますよね。宅配便の受け渡しをする光景は、日常的に見かけることもあります。注文しすぎて商品を忘れてしまうこともあるかもしれませんが、全く心当たりのない荷物が届いたら注意が必要です。

例えば、ある男性は心当たりのない宅配便の小包を受け取りました。開けてみると中には傘が入っていました。家族に確かめても、購入した覚えはありません。傘にはQRコードがついた賞金の抽選カードが添えられていました。

また、別の女性が受け取った宅配便には傘ではなく箸が入っていました。さらに、大手ネットショップと関連があるかのように表記されたスクラッチカードが同封されていました。スクラッチカードを削ると、20元(約403円)のプレゼントが当たりました。プレゼントを受け取るために、さらに添えられたQRコードをスキャンするよう指示されました。

実は、これらは最近中国で多く発生している新たな詐欺です。男性が受け取った荷物のラベルには、「第231/500個」と印刷されていました。男性は500人中231番目の「獲物」だったと推測されています。

この手口は共通しています。身に覚えのない宅配便が届き、中にはちょっとしたプレゼントが入っています。商品は様々で、マグカップやスマホスタンド、抱き枕やタオルなどもあります。一例として、牛乳一箱が届いたケースも報告されています。

宅配業者自体は正規の会社で、届いた商品もそれなりに値が張っているように見えます。詐欺グループは、被害者を信頼させるために一定のコストを負担しているのでしょう。

同封されているスクラッチカードは必ず当選させる仕組みになっています。そして、信頼した被害者にQRコードをスキャンさせ、詐欺グループが作ったSNSのグループチャットに参加させます。そして、投資などの名目でお金をだまし取るのです。典型的な手法として、グループチャットには5人組がおり、残りの4人はもちろんサクラです。そして、被害者のせいで残りの4人が利益を得られないというプレッシャーをかけ、罠に引っかけます。

心当たりのない小包を開けたら、国家市場監督管理局や教育省など公的機関を装った「料金の払い戻しに応じる」という書類が同封されている例も多く報告されています。しかし、これらの書類は偽物であり、これも詐欺の手口です。

広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)に住む男性も同様の宅配便を受け取りました。開けてみると、過去に参加した教育機関からの「授業料の払い戻し」を装った書類でした。男性は書類に記されたQRコードをスキャンして払い戻し手続きをし、希望者のSNSグループに参加しました。手続きに従い、投資信託のアプリをダウンロードしました。カスタマーサービスの指示に従ってアプリに100元(約2018円)を入金すると、260元(約5247円)が返金されました。男性はこれによって完全に信用してしまいました。

「学費の払い戻しは金融取引のキャッシュバックとして行われる」という説明に納得し、男性は自身の銀行口座から4回に分けて入金を行いました。しかし、入金したお金は戻ってくることはありませんでした。男性は9万4000元(約189万円)をだまし取られてしまいました。

警察をはじめ、ネットショッピングやSNSの会社でもこの手口の新たな詐欺に対して警戒を呼びかけています。QRコードのスキャンや背景の不明なアプリのダウンロード、グループチャットへの参加を慎重に行うよう、注意を促しています。

※「東方新報」は、中国語の新聞として1995年に日本で創刊されました。

日本ニュース24時間のリンク