青葉被告の執着と小説の比較
「京アニにアイデアを盗まれた」と主張する青葉真司被告による京都アニメーションへの執着が、裁判2日目の検察側の証拠調べで明らかになりました。検察側は、青葉被告が書いた小説と京アニの3作品を比較しました。
まず、青葉被告は2009年に京都アニメーション制作の「涼宮ハルヒの憂鬱」に感銘を受け、SFや学園系のライトノベルの執筆を始めたと語っています。その後、長い間ブランクがありましたが、2016年頃に小説の執筆を再開し、『京アニ大賞』に短編小説と長編小説を1編ずつ応募しました。しかし、翌年の2017年には落選通知が届きました。
その後、青葉被告は京都アニメーションの作品を読者に知ってもらうために小説投稿サイトに参加しましたが、読者は現れず、結局、退会せざるを得ませんでした。さらに、2019年1月には自らの小説のネタ帳を焼却したということも明らかになりました。
2年半で2500回以上の京アニ関連閲覧
青葉被告のスマートフォン2台を解析した結果、2016年8月から2019年3月までの2年半以上にわたって、2539回もの回数で京都アニメーションに関連するコンテンツを閲覧していたことが判明しました。
また、青葉被告が自らのアイデアを盗まれたという思い込みに関連して、検察側は京都アニメーション制作の3作品と青葉被告の小説の中に「かろうじて似ている」と解釈できる場面がそれぞれ1か所ずつ存在することを明らかにしました。
京アニ3作品と青葉被告の小説の比較
例えば、アニメ「けいおん！」の中で、主人公が後輩に対して「私留年したよ、これからは同級生だよ」と告げる場面があります。一方、青葉被告の応募作品の長編小説では、男子高校生が担任の先生から「このままだと留年だぞ」と言われる場面が描かれていました。
さらに、アニメ「ツルネ」では2割引きの肉を買うシーンがあります。これに対して、青葉被告の小説では「晩ごはんの惣菜を買うときに、50％引きの惣菜を買い漁る場面」がありました。また、アニメ「Free！」では、校舎に垂れ幕がかかっている場面もあります。これに対して、青葉被告の小説には「学校に期限の切れた垂れ幕が下がっている描写がある」という比較も検察側から挙げられました。
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