路線バス廃止 突然知らされても…「片道30分も歩くの無理」

金剛自動車のバスの路線図

大阪府南河内地域の金剛自動車(本社・富田林市、白江暢孝社長)は、運転手不足や売り上げの低迷などの理由で、12月20日をもって路線バス事業を廃止することを発表しました。この突然の発表には、利用者たちから戸惑いと不安の声が上がっています。

路線バスとは

金剛自動車は、富田林市と太子町、河南町、千早赤阪村を結ぶ15路線の路線バスを運行しています。これらの路線は、小中学校、福祉・文化施設、府営住宅、役場、近鉄富田林駅などを結んでおり、通勤や通学だけでなく、地域の生活に欠かせない移動手段として利用されています。

8月の平日において、約2600人の利用者がいるほど、多くの人々がこの路線バスを利用しています。特に太子町と河南町では金剛自動車が唯一の路線バスとなっており、千早赤阪村でも主要なバスとなっているのです。

廃止の背景

金剛自動車から初めて廃止の意向が伝えられたのは、2023年5月中旬でした。その後、3市町の首長が出席した会合でも廃止の方針は変わらず、9月8日に4市町村の首長に対し廃止の通知が行われました。

4市町村は、路線バスが地域の人々の日常生活において欠かせない移動手段であることを認識し、「連携して可能な限り路線維持に努めたい」とコメントしています。今後は、近畿運輸局や府の助言を受けながら、バス事業廃止後の代替交通の確保に取り組む予定です。

利用者の声

バス停にいた富田林市の女性(64)は、自宅から職場まで月に約20回、バスを利用していました。彼女は「バスがなくなったら、自転車も使えない状態なので、片道30分以上も歩かなくてはならなくなる。それは無理で本当に困る。何とかならないのでしょうか」と不安そうに話していました。

また、同市の女性(81)は、50年前からバスを利用しているといい、「今はサークル活動の施設に行くために月に2回程度利用している。バスがなくなると、その場所にも行けなくなってしまう」と心配そうに話していました。

このように、利用者たちは突然の廃止に対して戸惑いと不安の声を上げています。

まとめ

金剛自動車による路線バス事業の廃止が発表されました。これにより、大阪府南河内地域の人々は移動手段の確保に苦慮しなければなりません。今後、4市町村は連携して代替交通の確保に取り組む予定ですが、利用者たちは不安を抱えています。

もし自分もこの路線バスを利用していたら、きっと同じような不安を感じるでしょう。私たちの生活には、日常的に利用している交通手段が大きな影響を及ぼします。このような問題が起きたときは、地域の方々と協力し、解決策を見つけることが重要です。

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