ウクライナ軍がロシア軍の優位性を崩す！4ヶ月で2600以上の敵砲兵装備を破壊

ウクライナ軍は、敵の砲兵装備を効果的に破壊しています。これにより、ウクライナ軍とロシア軍の砲兵戦力が同等になりつつあります。具体的には、6月には688、8月には677、8月には691の砲兵装備を破壊しました。ウクライナ軍第26独立砲兵旅団は、「ウクライナ軍とロシア軍の砲兵戦力は同等になりつつある」とコメントしています。

ロシア軍の防衛ライン確立の試み

ウクライナ軍による敵砲兵装備の破壊数は、2022年2月から2023年4月までの月平均191.4であり、過去最高は昨年10月の「333」でした。しかし、反攻作戦の下準備が始まった5月以降、破壊数が急増しました。特に8月には過去最高の「691」の砲兵装備を破壊しました。

破壊された砲兵装備の種類や数は、下表をご覧ください。

破壊された砲兵装備の年月	破壊数	MLRS数
2022.02	77	24
2022.03	239	72
2022.04	135	55
2022.05	208	56
2022.06	137	39
2022.07	136	13
2022.08	183	28
2022.09	282	49
2022.10	333	47
2022.11	174	13
2022.12	117	28
2023.01	186	35
2023.02	186	21
2023.03	290	48
2023.04	238	17
2023.05	553	31
2023.06	688	57
2023.07	677	67
2023.08	691	38
2023.09（16日時点）	458	39

ウクライナ軍による破壊数は、2023年9月16日時点で「458」となっており、8月の記録を抜く可能性もあります。ウクライナ軍の第26独立砲兵旅団のカラシニコフ報道官は、「我々は大砲のお陰で大きな前進を遂げている。ウクライナ軍とロシア軍の砲兵戦力は同等になりつつあり、これは非常に重要な成果だ」と述べています。

ロシア軍の防衛ラインの確立

ロシア軍は、後退した鉄道線に足場を築き、バフムートとホルリウカを結ぶT0513沿いに防衛ラインを確立しようとしています。これに対し、ウクライナ軍はバフムートで戦う第26独立砲兵旅団によって優位性を確保しています。バフムート南部では、高台のクリシェイフカやアンドリーフカを抑えており、ウクライナ軍が砲撃戦で優位性を獲得したと言えるでしょう。

以下は、バフムート周辺の戦況を示した画像です。

出典：管理人作成バフムート周辺の戦況（クリックで拡大可能）

ウクライナ軍の報道官は、「敵はウクライナ軍陣地への砲撃を止めていないが、我が軍が支配的な高地があるアンドリーフカに前進したことで“T0513ルート”の大部分を制圧できるだろう。敵は後退した鉄道線に足場を築き、バフムートとホルリウカを結ぶT0513沿いに防衛ラインを確立しようとしており、ここに利用可能な予備戦力の全てを配置した」と語っています。