早期治療は「救命の可能性」　コロナワクチン接種後、女性が死亡

新型コロナウイルスワクチンの集団接種を受けた女性が愛知県愛西市で死亡したという報告がありました。この件について、調査委員会が医療事故として調査を行い、報告書を公表しました。その結果、早期に適切な治療が行われていれば「救命できた可能性を否定できない」との結論が出されました。

ケースの経緯

この事例の女性は、飯岡綾乃さん（当時42歳）で、昨年11月5日に接種後に死亡しました。報告書では、重いアレルギー反応であるアナフィラキシーが影響していた可能性が高いと指摘されています。また、アドレナリンが早く投与されていれば、症状の悪化を和らげ、高次医療機関での治療につなげることができた可能性も示されました。

早期治療の重要性

報告書によると、接種後に女性の容体が急変した際、現場の看護師や医師はアナフィラキシーを考慮せず、迅速にアドレナリンを注射しなかったとされています。この対応は「標準的でなかった」と評価されました。また、接種会場では患者の急変に対するシミュレーションも実施されておらず、非常時には会場の医師全員で対応する仕組みも整っていませんでした。このような問題点が指摘され、改善が求められています。