岸田首相の新提案「適温経済」に戸惑い 国民の安全を守るための意味を誤解する声も

岸田文雄首相(資料写真)

岸田文雄首相が経済対策の発表で「適温経済」という言葉を使用したことにより、永田町などで困惑が広がっています。これは「証券など金融市場で使われる『適温相場』から派生した造語」と政府関係者によって考えられていますが、「この言葉は『ほどほどの生活や行動をしている限り、人々は無事に生き残ることができる』という意味で誤解されかねない。国民を不安にさせる可能性がある」と証券会社の幹部は危惧しています。

関係者の話をまとめると、「適温相場」という表現は英国の童話「ゴルディロックスと3匹のくま」に由来しています。物語では父熊、母熊、子熊の3匹がそれぞれのボウルに入れたスープが冷めるまで散歩に行きます。この間にゴルディロックスという名前の少女が彼らの家に迷い込みます。親熊のボウルは熱く、子熊のボウルはちょうど良い温度であったため、ゴルディロックスは子熊のスープを飲み干します。その後、彼女は子熊の椅子を壊し、子熊のベッドで寝込みます。3匹が帰ってきて彼女を見つけ、彼女は急いで逃げ出します。

「スープではなくかゆだった」という解釈もありますが、金融業界では「ゴルディロックスが大人のスープや家具に手を出さなかったため、彼女は殺されずに済み、そこそこの利益を得ることができた」という意味で使用されることもあるそうです。ただし、財務省のOBは「この言葉は単なる語呂合わせでありながら国民を見下す可能性がある。岸田首相のスタッフは危機管理に欠けている」と嘆いています。

岸田首相は政策面では「資産所得倍増」「新時代リアリズム外交」、政治姿勢では「聞く力」「一意専心」といったキャッチフレーズにこだわっています。しかし、自民党内からは「実績を重視する姿勢に転換すべきだ。的外れな発言を批判されるだけだ」との懸念が高まっています。

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Source: 神奈川新聞社