2022年の夏、山形・酒田市の悠々の杜で、15キロメートル離れた池の中で約1年3カ月前に盗まれた鉄製の「カブトムシのモニュメント」が見つかりました。この偶然の発見は、この夏特有の珍しい事件となりました。
SNSで発見 15km離れた池に…
「カブトムシのモニュメント」は9月17日、高温と雨不足の影響で水位が数メートルも下がっていた山形・酒田市升田の「数河の池」の中で見つかりました。その日の朝、モニュメントの設置者であるNPO法人会員の新楯康さんが、池で偶然発見した人がSNSで写真を投稿しているのを見つけました。この投稿がきっかけで、モニュメントの存在が明るみに出たのです。
モニュメントは長さ約1.3メートルで、重さは10数キロあります。鉄製のため、盗まれた後はさびてお尻の部分に穴があいており、右足も強い力によって曲がってしまっていました。ワイヤーが切られ、盗まれたモニュメントは設置されていた悠々の杜から約15キロメートル離れた池で見つかったのです。
持ち去った人が報道されたことで怖くなり、池に捨てたのではないかと思われます。
異常な猛暑がもたらした“奇跡”に複雑
通常なら水の下に隠れているため発見は難しいはずのモニュメントでしたが、今年の異常な猛暑のせいで思いがけない“奇跡”が起き、新楯さん自身も複雑な思いを抱えています。
新楯さんは、「猛暑で大変だったが、その猛暑のおかげで飛んできたカブトムシ」と話しました。そうです、このカブトムシは季節外れにやってきたのです。
修復作業を経て、モニュメントは再び設置される予定です。警察は引き続き窃盗事件として捜査を進めています。
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