新築マンションに住民が知らぬ擁壁 費用5千万円は誰が負担するのか

新築マンションに住民が知らぬ擁壁

最近、全国で擁壁の崩壊による事故が相次いでいます。擁壁は盛り土や崖の崩壊を防ぐためのものであり、老朽化や管理不全などが原因で、時には死者が出ることもあります。擁壁の所有者による日常の管理が非常に重要ですが、知られないまま放置され、撤去に多額の費用がかかる例も存在します。

マンション内の擁壁にひびが

横浜市港南区に位置する京急上大岡駅から坂を20分ほど歩くと、白い外壁のマンションが見えてきます。このマンションは2013年に完成し、7階建てで、敷地面積は8千平方メートル以上、100世帯以上が暮らしています。

今年の1月、マンションの管理会社を変更するための見積もりが行われました。その際、新しい管理会社の担当者からマンション管理組合の理事に「古い擁壁を撤去してほしい」と指摘がありました。

理事が指摘された場所に行くと、隣接する老人ホームとの間に幅約1メートルの通路があり、そこには高さ3〜5メートル、長さ約30メートルの石積みの擁壁が存在しました。入り口の扉は常に施錠され、擁壁の反対側はフェンスで覆われています。また、この場所はマンション入り口の反対側であり、理事たちも初めて訪れる場所でした。

1960年代のものと推定される擁壁

この擁壁は重要事項説明書に記載がなく、多くの住民がその存在を知らなかったのです。住民が依頼した専門業者の調査によると、この擁壁は1960年代に作られたものと推定され、内部には2つの空洞があることがわかりました。横浜市はこの情報を受けて、ひび割れなどを確認し、改善を図るようにマンション管理組合に文書で通知しました。

擁壁の管理責任は住民にある

もし擁壁が崩壊などの事故を起こした場合、所有しているマンションの住民たちは責任を負うことになります。しかし、擁壁の補修には約1千万円、新たに造り直すには5千万円以上の費用が必要になると言われています。

このニュースからわかるように、新築マンションでも知らない存在の擁壁が存在することがあります。住民たちによる日常の管理が重要であり、定期的な点検や適切な対策が必要です。

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ソースリンク: https://news.yahoo.co.jp/articles/a3c332f54226e0c69b92d1d7f0647f1427688955