ジャニーズ性加害「当事者の会」で分裂騒動 元忍者・志賀氏が脱退…平本代表が経緯説明

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「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が内部で「分裂騒動」に見舞われていると報じられた。

元アイドルグループ「忍者」のメンバーである志賀泰伸氏が、グループ内のLINE上で脱退を表明した。これは、故ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害問題を受けて行われた「当事者の会」とジャニーズ事務所(SMILE-UP.)の面談の直後の出来事である。この騒動の背後に何が起きているのかを詳しく探ってみたい。

面談の経過

この面談は、当事者の会の代表である平本淳也氏を含む12人と、ジャニーズ事務所の東山紀之社長や藤島ジュリー景子氏を含む6人が参加して行われた。約2時間にわたるこの面談の中で、東山社長は「喜多川氏の性加害について事務所としてちゃんと謝罪させていただきます」とあいさつし、ジュリー氏も「本当に長い間、ご苦労されたかと思いますが本当に申し訳ありませんでした」と謝罪したという。この報告によれば、当事者の会は「長くも短い、短くも長い時間と多くの労力を駆使して辿りついた一つの目的が達成された瞬間でもあります」としている。

代表の発言に波紋

問題となったのは、平本氏や副代表の石丸志門氏らが、東山社長やジュリー氏に対して「SMILE-UP.に入りたい」といった趣旨の話をしたことである。これに対し、志賀氏は憤りを感じ、脱退を決断したとされている。志賀氏は本来、性加害問題に対して強い怒りを抱いており、海外での訴訟をも検討していたとのこと。そのような中で、自分たちが雇用されたり就職することを求める発言があれば、怒りは倍増し、納得することはないだろう。志賀氏はこの問題を日本社会の問題として捉えているからだという。

当事者の会は、ジャニーズ事務所が行った会見の前に、要請書を弁護士と共に作成した。その要請書では、「被害者救済措置制度」の具体化のための委員会の設置と、当事者の会が推薦した専門家らを委員として任命することを求めていた。したがって、平本氏の発言は要請書で示した内容に則ったものだと思われるが、志賀氏はそれを受け取らなかったようだ。「同じように受け止めて怒っているメンバーはほかにもいるようです」と関係者は証言している。

平本氏の行動に疑念

さらに、平本氏は当事者の会のメンバーに事前に連絡せず、東山社長やジュリー氏と連絡先を交換し、手紙を渡したともされている。関係者は「平本氏は単独行動が目立ち、情報共有がしっかり行われないことも多い。それに疑念を抱く人もいた」と証言する。

では、平本氏はどのように考えているのだろうか。本人の話を聞いてみた。

平本氏によれば、自分が「SMILE-UP.」に入りたいと要望したことについては、「志賀氏の誤解です」と否定する。「自分が入りたいのではなく、当事者の会が推奨する人物を入れてもらいたいと要望しました」と語る。要望書の内容を求めたのは事実だが、ジャニーズ側は元裁判官の経歴を持つ3人の弁護士からなる被害者救済委員会を設置することに決定した。

平本氏によれば、彼は「救済委員会になるのであれば、被害者の意見を持った人物を委員として任命してもらいたい」と要望したという。この要望に対して東山社長は「検討する」と回答したという。しかし、平本氏は「事前に口頭でも言っていたことだが、勘違いをさせてしまった責任は感じている」と反省の意を口にした。

また、東山社長やジュリー氏との対話のために手紙を渡したり連絡先を交換したりしたことについては、「敵対関係にある中で対話や会話が成立する関係に越したことはない。今回は大きな壁を取り払ったと思える会談だった」と説明している。

最後に、平本氏は「謝罪は受けたので、次の段階ではそれぞれが納得できる救済措置を求めることを自分は望んでいる」と述べている。

(記事の引用元:東スポWEB)