イスラエルの死傷者3,000人突破、ハマスのロケット弾4,000発超え

イスラエルとハマスの紛争が続く中、イスラエル側の死傷者数が3,000人を超えました。ハマスが発射したロケット弾の数も4,000発以上となり、過去2年間での数を上回っています。

異常な状況、死傷者数3,000人突破

ハマスの奇襲攻撃は、ガザ国境から24kmも離れた22の街や集落にまで達しました。イスラエル国防軍は増援を投入し、各地の拠点の掃討作戦を進めていますが、完全な制圧はまだ遠いようです。ハマスのアル・カッサム旅団は、「ジキム、スファ、メファルシムなどの地域で現在も戦闘が続いており、新たなイスラエル人の人質をガザ地区に連行することに成功した」と主張しています。

イスラエルの地図
出典:GoogleMap 管理人作成(クリックで拡大可能)

イスラエル国防軍はハマスの攻撃を止めるため、ガザ地区内の拠点を空爆していますが、ハマスのロケット弾の数は衰えを見せておらず、8日夜にはアシュケロンに「数百発」のロケット弾が撃ち込まれました。

モサドのハレヴィ元長官は、「24時間以内に発射されたロケット弾の数は3,000発を越えており、これは我々の予想を超える数だ。これほどのロケット弾を敵が持っているとは知らなかったし、これほど効果的であるとも思っていなかった」と述べています。また、駐米イスラエル大使はCNNの取材に対し、「これまでハマスが発射したロケット弾は4,000発以上(国防軍の公式発表は3,284発)で、これは2年前に10日間で発射した数よりも多い」と答えています。

負傷者や死亡者はさらに増える

現地の評価によると、今後も負傷者や死亡者が増える可能性が高いようです。イスラエル保健省によると、少なくとも2,315人が負傷し、病院で治療を受けていると報告されています。また、現地の医療関係者は、死亡者数が700人を超えたと明かしました。まだハマスに占拠された集落には、どれほどの犠牲者がいるのかは分かっていません。さらに、キブツ・レム近郊で行われた野外パーティー(音楽フェス)の会場からは、250体以上の遺体が回収されたとも報じられています。

追記:イスラエルの弾薬備蓄は十分な量がありますが、戦いが長引くと不足する可能性もあるため、イスラエルはアイアン・ドームシステムに必要な物資や砲弾の支援を米国に要請しています。さらに、バイデン大統領は米軍備蓄の物資をイスラエルに送ることを検討しており、大統領権限(PDA)経由での支援も検討されています。ただし、「ウクライナ支援のように通常枠を越えた支援」には議会の承認が必要とされています。

ハマスの奇襲攻撃は非常に洗練された協調作戦であり、海からの襲撃にも成功したようです。イスラエル側の死傷者数は2,700人を超えました。モサド元長官も、「これほどのロケット弾をハマスが持っているとは知らなかった」と驚きを示しています。この戦いは、イスラエルにとって9.11と匹敵するほどの被害をもたらしています。ハマスがイスラエルに対する大規模攻撃を宣言し、複数の入植地や基地を占拠している状況です。

※アイキャッチ画像の出典:Telegram経由 アシュケロンに撃ち込まれるロケット弾の様子

参考リンク: 日本ニュース24時間