イスラエルのテルアビブからの直行便が12日、成田空港に到着し、現地に滞在していた日本人が帰国しました。イスラエルでは、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの戦闘が激化しています。
現地での生活から一時帰国した福田鉄平さん(34)は、生後1カ月の長女を抱えて航空機から降りました。福田さんは「小さい子どもがいて家族だけは安全な場所にいてほしいので、日本にいったん戻ってきた。航空機が飛んで良かった」と話しました。福田さんは妻(33)と長男(3)と一緒に帰国し、東京都内のホテルに泊まった後、妻の実家がある熊本県に向かう予定です。福田さんは「(現地では)外国人ということで気に掛けてもらった。いい人たちばかりで、早く戻りたい。(イスラエル人の)同僚の子どもや若手社員が兵役に出ていて心配だ」と表情を曇らせました。
一方、駐在員の夫を現地に残して帰国した相本有穂さん(51)は、「(日本に着いて)安全が確保されてほっとしたが、現地で親切にしてくれた友人に一言のお礼もできずに帰ってくることになって切ない」と複雑な思いを口にしました。相本さんは現地では1日に1、2回のサイレンが鳴るとシェルターに避難していましたが、遠くから「パン、パン」と乾いた音が聞こえ、外出する人もおらず、街は閑散としていました。
福田さんと相本さんと一緒に帰国した長女(15)は、「(怖さを)とても感じた。(攻撃があって)住んでいるところにも飛んでくるのではないかと思った」と振り返りました。2人は川崎市のホテルに泊まった後、相本さんの実家の福岡県に移動する予定です。相本さんは「夫も退避を予定している。早く停戦し、亡くなる人がこれ以上出てほしくない。あんなに悲しい思いをしたくない」と話し、長女は「お父さんがまだイスラエルにいるのでとても心配。友達も無事でいてほしい」と語りました。
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