ユダヤ教の教え:「どうやって生き延びるのか、それは“頭”しかなかった」修行して60歳で改宗した当事者に聞く

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ユダヤ教は、ノーベル生理学・医学賞の受賞者であるドリュー・ワイスマン氏を含む多くの優れた研究者を輩出していることで知られています。ユダヤ系の人々は、世界人口のわずか0.2%しか占めていませんが、科学、ビジネス、IT、芸術などの多岐にわたる分野で活躍しています。彼らが他の人々と比べて何が優れているのでしょうか。

ユダヤ人の革新的な思考力

ユダヤ人であり国際弁護士である石角完爾氏は、「ユダヤ人はDNA的に優秀な民族ではないが、革新的なセオリーを思いつく能力は他の民族よりも優れている」と述べています。石角氏はユダヤ研究家ではなく、自らがユダヤ人であることを誇りに思っています。

彼は高校時代にカトリックの修道院で生活し、カトリック教徒を目指していた過去があります。しかし、大学では天台宗比叡山無動寺に入り、僧侶と一緒に暮らすことを選びました。その後、経産省に入省し、田中角栄の推薦でハーバード大学に留学し、ニューヨークで弁護士として活動していました。しかし、病気により手術を受けなければならなくなりました。その時、彼を救ってくれたのは、ユダヤ人のフリードマン先生でした。

フリードマン先生が被っていた帽子を見て、石角氏は麻酔が覚める間際に、「それは何ですか?」と尋ねました。フリードマン先生は「ユダヤ教のキッパだよ」と答えました。石角氏はフリードマン先生に命を救われたことに感謝し、ユダヤ教の勉強を始めました。

60歳でのユダヤ教改宗

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石角氏は厳しい5年間の修行を経て、60歳の時にユダヤ教に改宗しました。

毎週3回、ラバイ(指導者)の家やシナゴーグ(会堂)でユダヤ教を学びました。月に1回のペースで試験があり、学んだことを理解し、覚えているかどうかを筆記テストで評価されました。最終試験は長老の面接試験で、「本当にユダヤ人として一生を送る覚悟があるか?」という問いがされました。

石角氏がユダヤ人のすごさを感じる理由は、彼らが長い間迫害を受けてきた歴史にあります。数千年にわたる侵略、戦争、差別などの苦難の中で、ユダヤ人は領土や国土を持たず、流浪の民として生き延びてきました。

ユダヤ人が生き延びるために必要なものは「頭」でした。具体的には、知識、薬学、医学、会計学、金融など、各地で生計を立てるためのスキルが求められました。迫害を受けたことから生まれた逆境に立ち向かう能力を持っていたのです。

もともとユダヤ研究家ではなかった石角氏が、ユダヤ教に改宗するという選択をした理由は、自らがユダヤ人としての生き方を学び、その教えを守りたいと思ったからでした。

参照元リンク:https://news.yahoo.co.jp/articles/b0e9830595769475fddff75ea258431af213e8f4