「刑務所から出てこないで」被害者・婚約者涙の訴え…法廷で明らかになった身勝手な犯行動機【涌谷町強盗致死事件】

Image

2022年11月、宮城県涌谷町で起きた強盗致死事件の裁判員裁判が、仙台地裁で始まりました。被害者の婚約者が法廷で涙ながらに訴える中、被告の犯行動機が明らかになりました。この記事では、事件の詳細と背景をお伝えします。

か細い声で容疑を一部否認

Image

強盗致死の罪に問われているのは、住居不定無職の松川雄太郎被告(27)氏です。2022年11月19日の夜、松川被告は宮城県涌谷町の自営業の男性を包丁で切りつけ、死亡させるなどの容疑で起訴されました。被害者の死因は出血性ショックでした。

初公判の場では、松川被告は髪を丸刈りにして紺色のジャージを着用し、検察官の起訴状朗読を静かに聞いていました。しかし、裁判長から「何か言いたいことはありますか」と尋ねられると、か細い声で一部の容疑を否認しました。

強盗致死罪が適用されれば、松川被告は死刑か無期懲役の可能性が高いとされています。一方、弁護側は「強盗と被害者の死亡には直接の関係がなく、強盗未遂罪と重過失致死罪が適用されるべきだ」と主張しています。

収入不足に悩む被告の身勝手な動機

Image

検察側の冒頭陳述によると、松川被告と被害者は清掃業を通じて知り合っていました。被告は被害者から仕事をもらっていた関係でした。

松川被告は被害者に対して不満を抱いており、「金の支払いが遅くなっていた」と証言しました。さらに調査で判明したところによると、松川被告は口座にわずか1,500円しか残っておらず、消費者金融で150万円の借金を抱えていました。さらに、元婚約者との民事裁判で80万円の慰謝料を支払うよう命じられていたことも明らかになりました。

検察は、松川被告が強盗を計画し、現金やキャッシュカードを奪って生活を立て直そうとしていたと指摘しています。犯行直前には包丁や目隠し帽子、ブルーシートなど、犯行に必要な物を手配していたことも明らかになりました。犯行後には、犯罪に使用した物を仙台市内に埋めたとも報じられています。

この事件は、被害者の婚約者や周囲の人々に大きな悲しみをもたらしました。今後の裁判の行方に注目が集まっています。

Source link: 日本ニュース24時間