もう限界!自公政権の増税攻撃で地方が壊れる? 長崎4区の補選に上場企業ゼロの理由

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就任当初は「無策無風」と揶揄されながらも、岸田文雄政権は驚異的な支持率を維持してきましたが、最近では支持率が低迷しています。そんな中、10月22日に投開票が行われる衆議院長崎4区の補欠選挙について、時事通信が「参院補選、野党系ややリード 衆院長崎4区は接戦」という見出しの情勢記事を配信し、話題となりました。では、なぜ長崎4区では上場企業が1社も存在しないのでしょうか。元プレジデント編集長で作家の小倉健一氏が分析します。

岸田が絶対的有利なはずの長崎4区補選で大苦戦

10月22日に行われる衆議院長崎4区の補欠選挙について、時事通信が興味深い情勢調査を行っています。

長崎4区では、立民の末次精一氏と自民の金子容三氏が接戦を展開しています。末次氏は立民や共産、社民両党など野党支持層の支持をまとめつつあり、無党派層や一部保守層の支持獲得も目指しています。一方、金子氏は父で県知事、参院議員などを務めた原二郎氏の地盤を引き継ぎ、自公支持層を中心に支持固めに取り組んでいます。大票田の佐世保市での支持拡大が勝敗のカギを握っているとみられています。(10月17日・時事通信)

与野党双方が幹部を送り込むなど、大接戦となりそうな気配です。自民党公認候補者は、岸田文雄首相の出身派閥である「宏池会」に所属し、父と祖父も同様です。この補選は、これまで議席を維持してきた北村誠吾氏の死去に伴う、いわゆる「弔い選挙」です。自民党はこれまで4期連続で議席を保ってきました。

絶対に負けられない選挙であり、本来なら絶対に勝てる選挙区

「金子」の看板は世襲批判で狙い撃ちされるものの、引き継がれた地盤は盤石です。後援会長は佐世保市の元助役で、父の後援会長を務めた経験を持っています。市役所向かいの選挙事務所には、引退した父の名を刷り込んだ名刺を持つ古参の秘書が詰めています。(10月18日・朝日新聞)ということで、戦力差でも圧倒的に有利な状況にあります。

このため、絶対に負けられない選挙であり、本来であれば絶対に勝てる選挙区であるはずです。なぜなら、長崎は保守の強い地盤だからです。

しかし、岸田文雄首相は18日、党本部で麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長、小渕氏らと意見交換を行いました。その際に長崎の状況が話題になったそうで、出席者の一人は「(情勢が緊迫し)危ないとの認識は共有した」と語ったと報じられています。(10月19日・日経新聞)

岸田政権はこれまで選挙の際に増税を公約せず、バラ色のバラマキを公約して戦い、選挙が終わると選挙関連の公約をすっかり忘れて増税に邁進してきたということです。国民を愚弄するような政治を進めてきたため、情勢は緊迫しているのです。

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