沖縄・デニー知事への初の問責決議案、1票差で否決される

玉城デニー沖縄県知事

沖縄県議会は23日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題をめぐり、玉城デニー知事の言動や行政運営に問題があるとして、初の問責決議案を採決しました。賛成23、反対24の1票差で否決されましたが、審議前に県による不適切な会計処理が発覚し、本会議が一時中断するなど波乱の展開となりました。玉城知事への批判はこれからもますます高まりそうです。

問責決議案の背景

問責決議案は、県議会野党の自民党と中立の公明党、無所属の県議が連名で提出しました。玉城知事が辺野古移設に従わないことについて、「法治国家にとって問題だ」と糾弾しています。また、最近は県庁の地下から有害な有機フッ素化合物「PFOS」が流出したことや、違法な赤字会計処理などの不祥事が相次いでおり、「地方自治体の長たる能力や資質が欠ける知事であることは明らかだ」と厳しく批判しています。

県議会では、土木環境委員会が所管する2件の事業で手続きミスがあり、約2億3千万円の国庫補助金が受けられない可能性が浮上している不祥事について、県側が謝罪し経緯を説明しました。

大荒れの採決

問責決議案の採決が予定されていた本会議では、県保健医療部で新たな不適切な会計処理が発覚しました。県議会議長が玉城知事に説明を求めようとしましたが、玉城知事は「本日は仕事がないから」との理由で登庁しておらず、野党議員たちからは「議会軽視だ」との怒声が飛び交い、会議は大荒れとなりました。

採決の討論では、無所属の県議からは玉城知事の辞職と出直し選挙を求める声も上がりました。採決では共産党など「オール沖縄」系の県議が反対したため、僅差で否決されましたが、自民党県議からは「玉城県政は崩壊寸前だ。県民生活がないがしろにされており、その責任を引き続き追及していく」との声が上がっています。

採決後、本会議に出席した玉城知事は、県保健医療部の不適切な会計処理などについて陳謝し、「全庁、全職員を上げて信頼回復に努めていきたい」と話しました。

引用元:Yahoo!ニュース

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