北朝鮮が砲門を開けて「南半分を占領」と叫んでいるのに、韓国野党第1党が軍に「圧力を加えるな」と注文するだなんて【10月30日付社説】

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北朝鮮の脅威が続いている中、驚きの報道がありました。韓国の野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が、北朝鮮への圧力を続けるべきかと国政監査で質問しました。ところが、この李代表の言葉に対し、韓国国防部のシン・ウォンシク長官は「質問ではなく勧告だ」と応じたというのです。北朝鮮の総生産量は韓国の国防費よりも少ないにもかかわらず、韓国は韓米同盟と世界6位の軍事力を持ち、北朝鮮を制圧できると主張しています。そのため、制裁や圧力を緩和するよう求めたのです。李代表は昨年も同様の主張を行っており、北朝鮮の核を除外すれば韓国軍は勝てると主張していますが、この主張は詭弁に近く、核を除いて戦争の勝敗を語ることはできません。

現在も北朝鮮は韓国への核攻撃を公言しており、昨年には「国家核武力完成」を宣言し、核兵器を使った先制攻撃を法制化しました。さらに先月、核兵器の高度化を憲法に明記し、種類の増加および実戦配備を進めています。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、鶏竜台にある韓国軍の軍事施設に対する攻撃を想定した訓練で「南半分の領土占領」を強調し、「大韓民国の軍事指揮拠点や軍港・飛行場の混乱状態を連発させることができる場所への同時多発的攻撃」を指示しました。

金正恩氏が非核化の仮面を脱ぎ捨てた以上、韓国も北朝鮮に対峙するための覚悟を持たなければなりません。しかし、李代表は北朝鮮に対して圧力をかけるなと主張しています。最近の国政監査では、過去5年間に北朝鮮がペンニョン島や延坪島などで海岸砲を合計3400回も開放していたことが明らかになりました。これは韓国と北朝鮮の間で2018年に結ばれた9・19合意に違反しています。砲門が開かれているということは、いつでも砲撃が可能な状態であることを意味します。2010年の延坪島砲撃では、4人の韓国軍兵士と民間人が犠牲になり、19人が負傷しました。北朝鮮の金正恩氏は、同様の攻撃をいつでも起こすことができるのです。

李代表はかつて城南市長であり、「たとえ汚い平和でも勝つ戦争よりましだ」と発言していました。また、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領も「最も良い戦争ではなく最も悪い平和の方により大きな価値を置く」と述べていました。共に民主党は安全保障に関する議論が行われるたびに「戦争か平和か」と主張していますが、一方で韓米日の合同訓練には「極端な親日」と批判しています。このような認識を持つ人々が国会を支配している現状は深刻です。本当に自国を守ることができるのでしょうか。この点について再び考え直すべきだと思います。

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