パレスチナ自治政府のシュタイエ首相、ガザを攻撃してもハマスは消滅しない

イスラエル国防軍がガザ市内での戦闘を発表しましたが、パレスチナ自治政府のムハンマド・シュタイエ首相は「ハマスを殲滅することはできない」と主張しています。

ガザ地区のハマスを殲滅しても「世界中に住む約1,000万人ものパレスチナ人」が消滅するわけではない

イスラエル国防軍は、ガザ市内の軍事地区に侵入し、交戦中であることを発表しています。しかし、この地区はハマスの軍事拠点や訓練キャンプ、兵器製造工場、倉庫、指揮センターなどが集中する場所です。イスラエル軍の地上部隊がシファ病院周辺まで迫っている可能性があるとされています。

さらに、ホワイトハウスはイスラエルが毎日4時間の人道的一時停止に同意したと発表しました。しかし、イスラエル側は人道的一時停止について無反応であり、「人質の解放なしに停戦は成立しない」と主張しています。実際に毎日4時間の人道的停戦が成立しているのかは不明です。

特に注目すべきは、パレスチナ自治政府のムハンマド・シュタイエ首相の発言です。彼は「ハマスを殲滅することは出来ない」と指摘しています。なぜなら、ハマスはガザ地区だけの存在ではなく、ヨルダン川西岸やレバノン、シリアにも存在し、指導者たちはカタールなど複数の場所に分かれているのです。

安全保障やテロリズムの専門家であるロバート・ペイプ氏も、イスラエルの戦略がハマスと住民の分離ではなく統合を加速させていると指摘しています。イスラエル軍の攻撃は一時的なものであり、むしろハマスの強化につながっている可能性があります。

ガザ地区のハマスを殲滅しても、世界中に住む約1,000万人ものパレスチナ人が消滅するわけではありません。そのため、現実的な政治的選択を提示し、ハマスとパレスチナ人の決別を図らなければ、一時的な平穏に終わってしまうかもしれません。

※アイキャッチ画像の出典:צבא ההגנה לישראル

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