ウクライナ軍、バフムート方面の状況悪化は先週から始まっていた

ウクライナ軍のバフムート方面における状況が悪化していることが明らかになりました。ロシアのミルブロガーやウクライナのDEEP STATEもこの情報を報告していますが、ウクライナ軍のフィチョ氏も「ロシア軍がバフムート南部で攻勢を再開した。状況の悪化は先週から始まっていた」と明かしています。

ロシア軍の攻勢拡大

ロシアのミルブロガーであるRYBARによると、「バフムート方面のロシア軍がクリシェイフカ郊外に進出し、アンドリーフカでもウクライナ軍を押し戻した」と報告されています。また、DEEP STATEも「クリシェイフカでロシア軍の大規模攻撃が始まり、状況が厳しい」と報告しています。ウクライナ軍戦略広報局のフィチョ氏も「新たな戦力を投入したロシア軍は守勢を止めて攻勢を再開した」と述べました。

バフムート周辺の戦況
出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

フィチョ氏は「新たな動きは新戦力によるもので、ロシア軍は守勢から積極的な防衛に移行して失った陣地を取り戻そうとしている。そのためバフムート南部ではロシア軍の攻勢が始まり、我が軍に圧力を加えている。状況の悪化は先週から始まっていた」と述べています。ウクライナ軍、DEEP STATE、RYBARの3者が「バフムート方面のロシア軍反撃」を認めており、視覚的な証拠は乏しいものの、この情報は信頼性が高いと言えます。

DEEP STATEは10日、「ロシア軍によるアウディーイウカ北側での攻撃が続いており、敵はステポヴェ集落内の最も東側に位置する家に侵入したが、ブラッドレーの攻撃に敗北した。しかし一度到達した場所には再び敵がやって来ることを理解しなければならない。敵はアウディーイウカ包囲を諦めておらず今後も諦めることはない」と報告していました。また、11日には戦況マップが更新され、「ロシア軍が線路沿いの支配地域を拡大した」と報告されました。

アウディーイウカ周辺の戦況
出典:GoogleMap アウディーイウカ周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

線路沿いに広がるロシア軍の支配地域が確認され、ロシア軍はステポヴェとコークス工場の間に足場を築いているようです。DEEP STATEの主張は視覚的に裏付けられていないため、戦況マップの前線位置が今後変更される可能性もあります。

バフムート方面でもロシア軍が反撃を開始し、戦場の主導権が移っている可能性が高くなっています。アウディーイウカの戦いでは、ロシア軍が線路を突破してステポヴェ集落内まで進撃しました。さらに、エストニア軍の大佐によれば、ロシア軍はドネツク州とルハンシク州で主導権を握っているとのことです。また、ドニエプル川の戦いでは、ウクライナ軍が制限なくドローンを運用しているようです。

※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС Уクраїни

記事のソース:リンク