エンブラエルは、オランダ空軍からC-390の受注を獲得し、オーストリア空軍やチェコ空軍もC-390を採用することでセールスの好調さを示してきました。そして、韓国空軍もC-390を選択する可能性が高いと報じられています。
政治的な意向が働かない公平な競争入札で「C-130JがC-390を上回るのが難しくなっている現状」を浮き彫りに
中型軍用輸送機のC-130はシェアを独占していますが、平均機齢は30年以上になります。アフガニスタン撤退やウクライナ侵攻を経験した欧州諸国は、「時代遅れの輸送機によるロジスティックシステムは問題がある」と再認識し、エンブラエルのC-390に注目しています。オランダ空軍はC-130Hの後継機としてC-390を選択し、世界中に驚きを与えました。
オーストリア空軍やチェコ空軍もC-130JやA400MではなくC-390を選択し、セールスの好調さを示しています。韓国メディアも「空軍の次期輸送機にC-390が選ばれる可能性が高い」と報じています。
韓国空軍の評価ではC-390がC-130Jを上回る
韓国空軍の次期輸送機には、ロッキード･マーティンのC-130J、エアバスのA400M、エンブラエルのC-390が提案されました。A400Mは航続距離や積載量で他機をリードしていましたが、予算上限に合わせることができず入札から撤退しました。韓国メディアによれば、C-390はC-130Jを上回ったと報じられており、防衛事業庁が実施した評価項目のうち4つでC-390がC-130Jを上回ったとされています。
これは政治的な意向が働かない公平な競争入札による結果であり、非常に興味深いものです。
エンブラエルのアピールポイント
エンブラエルは、韓国のサプライヤーとMOUを締結し、C-390が韓国空軍に採用されれば韓国のサプライヤーから構成部品を調達し、同機のサプライチェーンに参加すること、さらにC-390の保守施設も韓国に開設してアジア地域におけるエンブラエルの拠点にすることを提案しています。
韓国空軍の輸送機調達では、C-130J、A400M、C-390が競合していますが、エンブラエルの提案は魅力的です。
この記事の元のリンクはこちらです。
