ポーランド人によるウクライナ国境封鎖は15日目に突入、トラック輸送が停滞

ポーランドの運送業者によるウクライナ国境の封鎖が15日目に突入し、現在は3つの検問所に2800台以上のトラックが国境通過を待っている状況です。スロバキアの運送業者もポーランド人に同調し、ウクライナ国境にあるウジホロド検問所を封鎖していると報じられています。

利害の衝突が続くポーランドとウクライナ、国境封鎖の解決は目処がつかず

ポーランドの運送業者は、EUがウクライナに認めた運送許可の免除に不満を抱いています。この免除は2024年6月まで延長されることが決まっており、ポーランドの運送業者は許可取得の復活を求めています。そのため、ポーランドとウクライナの国境にあるクラコヴェッツ検問所、ヤゴディン検問所、ラーヴァ・ルーシカ検問所は今月3日から封鎖されています。ウクライナ政府は問題解決のためにポーランドの運送業者代表と交渉を試みましたが、条件面で合意に至らず、運送許可の免除の返却、ECMTに基づく輸送要件の厳格化、EU域外資本企業によるポーランドでの登録禁止などの問題が残っています。なお、現在は3つの検問所に2800台以上のトラックが国境通過を待っている状態です。

出典:GoogleMap

さらに、ウクライナ国境警備隊によると、運送業者が別のルートを選択し始めたため、他の検問所でも混雑が発生しているとのことです。特にシェギーニ検問所では約1200台のトラックが国境通過を待っていると述べられています。したがって、ポーランド側で待機しているトラックの数は4000台以上になり、スロバキアの運送業者も同様の要求をし、ウジホロド検問所を封鎖しています。

人道援助物資、燃料、危険物、生鮮食品の輸送トラックは封鎖対象外ですが、ポーランド側の検問所は1時間に最大2台のトラックしか通過を許可していません。したがって、ウクライナ側でも検問所通過を待っているトラックを加えると、合計2万台以上のトラックが影響を受けているとされています。

出典:Генеральний штаб ЗСУ NATOの補給部隊

恐らく軍事物資の輸送も封鎖対象外と思われますが、ルートの混雑や検問所の通過に通常よりも時間がかかっている可能性が高いです。この問題が長期化すれば、武器や軍事物資の輸送にも影響を与える可能性があります。

ポーランド新政権の行方については、ドゥダ大統領が法と正義に政権樹立を命じています。また、ポーランド総選挙でPiSが過半数を失い、POは野党連合による新政権樹立を主張しています。

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