画像：水沢駿、黛英里佳 撮影/冨田望
俳優・水沢駿（44）と黛英里佳（38）。その名前を聞いてもピンとこなくても、『秘密のケンミンSHOW』（読売テレビ/日本テレビ系）の「東京一郎とはるみ夫妻」と聞けば、多くの人が「ああ！」と声を上げることでしょう。彼らが出演した同番組内のドラマ『辞令は突然に…』は、大変人気でした。今回は、彼らが『ケンミンSHOW』に関わった日々とその後の経過についてお話ししましょう。【第1回/全5回】
実は4年ぶりの対面
「お久しぶりです～！」
メイクを終えて取材場所に入ってきた黛英里佳さんは、先に待機していた水沢駿さんを見るなり、明るい声をあげました。2人が顔を合わせるのは、『秘密のケンミンSHOW』内のドラマ『辞令は突然に…』が休止した2019年以来。まさに4年ぶりの対面なのです。
すかさず水沢さんが「今日、なんの日か知ってますか？」と自分の誕生日をアピールすると、まずは黛さんが「えーっ？ なんでしたっけ？」ととぼけてから「覚えてますよ、水沢さんの誕生日ですよね」と返しました。久しぶりなのに、すぐに息が合っているような感じです。まるで『辞令は突然に…』の京一郎とはるみを目の前で見ているかのようでした。
現在も続く人気番組の『ケンミンSHOW』（現在は『ケンミンSHOW 極』）。その人気に2人が出演した番組内ドラマ「辞令は突然に…」が大いに貢献したのは間違いありません。
日本全国各地の独自な習慣を2人がコミカルな演技で紹介していく同ドラマは、取り上げられる話題の人気ぶりがすさまじく、11年6月9日放送の山形編は、山形地区で驚異的な最高視聴率44.3％（ビデオリサーチ調べ）を記録しました。
熱烈に支持されていたそんなお化けコーナーの役を、オーディションを経て獲得した黛さん。そのオーディションは、かなり独特なものだったようです。
はるみは麺をすすれなきゃダメ？
水沢「これ、本当に笑い話ですけど、麺をちゃんとすすれる、っていうのが、条件だったんです。地方に行くとご当地麺を食べるシーンも多いんですが、おいしそうに食べられないとダメなんです。だから、はるみの条件だったんです」
黛「カップラーメンでしたけど、実際にオーディションで食べたんですよ。はるみのオーディションは4次ぐらいまであって、最終で京一郎さんと並びで演技をやったんです」
水沢「けっこうな人数をやりましたね。僕は『辞令は突然に…』の前に「県の中心で愛を叫ぶ」というコーナーをやっていたんです。最初は地方をレポートするという話だったんですけど、ふたを開けてみればドラマ仕立てでやっていくってなったんです。
半年ぐらいで終わる予定が、評判になって全県をまわっちゃって、さぁどうすると。じゃあ、京一郎を結婚させようという話になって、はるみをオーディションで選ぶことになったんです」
最初は軽い気持ちで始まったコーナーでしたが、あっという間に人気コーナーになりました。それまで水沢さんは舞台中心、黛さんはCMなどの仕事をしていましたが、『ケンミンSHOW』に出演したことで、周囲の反応がガラッと変わったそうです。
水沢「すごく感じたのが、所属する事務所で声をかけてもらえるようになったことですね」
