創業87年の南部せんべい老舗、自主回収で「店開けられない」 原料の「かび毒」基準値超えか

南部せんべい
(画像提供:老舗白沢せんべい店のインスタグラム@sirasawasenbeiten)

南部せんべい専門店「老舗白沢せんべい店」(岩手県盛岡市)が、創業87年の歴史の中で初めて、大半の種類のせんべいについて自主回収することを発表しました。この自主回収は、原材料の小麦に含まれるカビ毒(デオキシニバレノール、DON)が基準値を超えたことが、製粉会社からの連絡によって判明したためです。

「店を開けられない状況でございます」

老舗白沢せんべい店は、創業87年の歴史を持つ専門店で、ほとんどの製造工程が手作りで行われています。岩手県盛岡市の紺屋町に実店舗を構えるだけでなく、通販でも商品を提供しています。公式サイトでは、以下のように報告しています。

「この度、冷麺せんべい以外の当店南部せんべい全種類の原材料である『南部小麦』に『かび毒』の基準値を超えているとの連絡が先程来ました。当該商品を自主回収させていただきたく、お知らせ致します」

同店は、お客様や販売店に多大なる心配とご迷惑をおかけすることを詫びつつ、返送をお願いしています。返送された商品については、後日返金での対応を行う予定です。

老舗白沢せんべい店が公開したX(旧ツイッター)での投稿には、製粉会社から基準値超過の可能性についての通知書が添付されており、所有している原料については現在検査中ですが、「製品の検査結果から、小麦での基準超過はほぼ確実な状況となった」とのことです。

同社は、「店舗にあるせんべいは、冷麺せんべい以外のすべての種類のせんべいが対象となりますので、現在は店を開けられない状況です。ホームページでの販売もお休みしています」と説明しています。また、このように報告しました。

「今、店舗にあるせんべい(冷麺以外)とお客様、卸先様から返品頂くせんべいは全て廃棄致します。新しい粉が届き、全種類を焼き始め営業再開までにどのくらいの期間が必要なのか、まだ全く目処が立っておりません。申し訳ございません」

営業再開の目途が立ったら、公式サイトやSNSでお知らせする予定です。

日本ニュース24時間によると、岩手県盛岡市にある南部せんべい専門店「老舗白沢せんべい店」が、創業87年の歴史の中で初めて、大半の種類のせんべいについて自主回収することを発表しました。この自主回収は、原材料の小麦に含まれるカビ毒が基準値を超えたことが、製粉会社からの連絡によって判明したためです。