国連「韓国政府、人身売買被害女性を犯罪者扱い…決定分を翻訳して公表せよ」勧告

国家人権委員会のソン・ドゥファン委員長

韓国の国家人権委員会(人権委)のソン・ドゥファン委員長は、韓国政府に対して国連の勧告を履行するよう求めました。この勧告は、韓国で人身売買被害に遭った3人の外国人女性が提出した陳情に関連しています。

この事件は、外国人の女性3人が2014年に歌手として韓国に入国し、勤労契約とは異なる風俗店の従業員として働かされたことから始まりました。彼女たちは、性的な接待を強要され、身体的・精神的な暴力を受けました。しかし、韓国政府は彼女たちを被害者として保護せず、性売買の疑いで取り調べ、外国人の保護所に拘束しました。彼女たちは国連の女子差別撤廃委員会に陳情を提出し、自身の権利が侵害されたと主張しました。

女子差別撤廃委員会は、陳情人が被害者ではなく犯罪者扱いを受けたと判断しました。さらに、警察と裁判所が女性たちを被害者と識別することを妨げる固定観念を持っていたと指摘しました。勧告の中で、陳情人に対する完全な賠償提供、人身売買加害者に対する捜査と起訴、被害者中心主義と人権に基づいたアプローチ方法の採用を勧告しました。

女子差別撤廃委員会は、韓国政府に対し、勧告事項を履行するための措置を6カ月以内に提出するよう要請しました。また、当該事件の決定文を韓国語に翻訳し、公表・配布することも要求しました。

この勧告は、国家人権委員会がこれまで政府に対して提言してきた内容とも合致しています。人身売買は深刻な人権侵害であり、政府はこの犯罪を予防し、加害者を処罰し、被害者を保護・支援する責任があります。

ソン・ドゥファン委員長は、国連の勧告が実施されるように注力していきます。

Source link: 日本ニュース24時間