ロシアの元首相が証言 “プーチン選挙”裏工作の実態とは【報道1930】

ロシアのプーチン大統領が、来年の大統領選挙への出馬を表明し、過去に見送られた国民対話も再開されました。しかし、この選挙は圧勝が約束された茶番劇のようなものと見られています。民主主義のはずの選挙の裏で、何が起きているのでしょうか。今回は、プーチン氏を支えた元側近であり、大統領選への出馬を阻まれた経験を持つ元首相が、プーチン氏の選挙の裏工作の実態について証言しています。

プーチン氏の選挙への期待と失望

2000年の大統領選挙で、若くエネルギッシュなプーチンを支持した元首相は、エリツィン政権が進めた改革をさらに推進するだろうと確信していました。当時の選挙は本物の選挙だったと彼は語ります。最初は民主的な選挙でプーチン氏が選ばれたと言いますが、第1期のプーチン政権で首相を務めた経験者は、政策面でプーチン氏と対立するようになりました。

プーチン氏との対立と解任

2003年末になると、カシヤノフ氏によれば、プーチン氏は改革の適任者ではないと明確に考えるようになり、公の場で対立が始まりました。カシヤノフ氏たちは、期待していた目標をプーチン氏が追求していないと感じるようになったのです。そして、2004年にはカシヤノフ氏は首相の座を解任されました。その後、2004年9月に起こったベスラン学校占拠事件が彼の考えを変えるきっかけとなります。

政治的な利用と改革の巻き戻し

ベスラン学校占拠事件の後、プーチン氏はテロ対策の強化や国家の統一を訴えることで、自身の政治的な利益を追求しました。カシヤノフ氏は、プーチン氏が政党の再登録を強制し、プーチン氏の仲間がコントロールする7つの政党に政党数を減らすなど、改革の逆行が行われたと指摘しています。また、人権団体関係者も外国のスパイとみなされるようになり、圧力がかかるようになったと述べています。

プーチン氏の選挙に関する裏工作の実態を証言した元首相の話は、選挙の舞台裏における深い闇を明らかにしています。この証言を通じて、私たちは民主主義の本質と、選挙においてどのような影響が及ぶのかを考える必要があります。

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記事の情報元:日本ニュース24時間