仏俳優らがジェラール・ドパルデュー氏への「リンチ」を非難

ジェラール・ドパルデュー氏

仏俳優ジェラール・ドパルデューさん(74)が「リンチ(私刑)」を受けていると非難する公開書簡が発表されました。著名な俳優や著名人約60人が署名しており、これが注目を集めています。

ドパルデュー氏の経歴と性的暴行疑惑

ジェラール・ドパルデューさんは200本以上の映画やテレビ作品に出演してきた実力派俳優です。彼は2020年に性的暴行の容疑で訴追され、また、多くの女性が性的嫌がらせや性的暴行の被害を訴えています。

非難の声が高まる

ドパルデューさんが2018年に北朝鮮で性差別的な発言をした映像がフランスの国営テレビで放送されたことで、再び彼の性的暴行疑惑が注目されています。これに対して、公開書簡に署名した俳優たちは激しい非難を浴びせています。

公開書簡に署名した著名人

公開書簡には英俳優のシャーロット・ランプリングさん、元仏大統領夫人で歌手のカーラ・ブルーニさん、仏俳優のピエール・リシャールさん、そしてドパルデューさんの元パートナーである俳優のキャロル・ブーケさんなど、著名な俳優たちが署名しています。

劇場芸術の大切さとドパルデュー氏への支持

俳優たちは公開書簡の中で、「ジェラール・ドパルデューはおそらく最高の俳優だ」「これ以上、彼が直面しているリンチについて沈黙を守ることはできない」と訴え、同氏への攻撃を「憎悪に激流」と表現しました。

また、彼らは「無罪推定の原則が無視されている」と指摘しました。ドパルデューさんが「もし有名な映画俳優でなければ」この原則を享受していたはずだと主張しています。

「ジェラール・ドパルデューをこうした形で攻撃するのは、芸術を攻撃するのと同じだ」「フランスは彼に大きな借りがある。映画と舞台はユニークで素晴らしい人柄の彼なしではやっていけない」と俳優たちは述べました。

ドパルデュー氏への支持が広まる中でのマクロン大統領の発言

先週、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はドパルデューさんが「犯人探し」の標的になっていると発言しました。この発言は人権団体などから「侮辱」だと非難されました。

フランス文化相のリマ・アブドゥルマラク氏は、ドパルデューさんに授与した同国の最高勲章、レジオン・ドヌールを剥奪する可能性を示唆しています。

この事件はまだ終息しておらず、広く注目されています。

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