8月末に予定されていた陸上自衛隊と韓国陸軍の幹部候補生同士の交流事業が韓国側の意向で中止になったことが24日、防衛省への取材で分かった。韓国が軍事情報包括保護協定(GSOMIA(ジーソミア))破棄を決めたことに加え、日韓関係の悪化が安全保障分野にも及んでいる実態が一層鮮明になった。
今後、部隊レベルの交流を控える動きの広がりも懸念される。
防衛省によると、陸自の幹部候補生学校と韓国陸軍の士官学校が、信頼関係を醸成するため年に1回、数十人から数百人の幹部候補生を互いの国に訪問させている。平成19年に陸自側が韓国を訪問し、20年以降は双方が行き来している。
今年は8月末に韓国側が日本を訪れる予定だったが、韓国側から中止すると申し出があった。陸自側は秋に韓国を訪れる方向で現時点でも調整を続けている。