衆院鹿児島１区を拠点にする立憲民主党の元職、川内博史氏（62歳）が、衆院比例九州で繰り上げ当選する見込みとなりました。これは、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関連して、谷川弥一氏が議員辞職したことによるもので、長崎３区の補欠選挙によって、比例九州の立憲民主党枠に空席ができるためです。立憲民主党の常任幹事会メンバーがこのことを明らかにしました。
これに伴い、補選は4月28日に投開票される予定です。常任幹事会は30日、比例九州選出の現職、山田勝彦氏を党公認で擁立することを決定しました。岡田克也幹事長は同日の定例会見で、「絶対に負けられない選挙です」と述べました。
公認証を受けた山田氏は、南日本新聞の取材に対し、立候補届け出による自動失職の後、選挙戦に臨む意向を示しました。川内氏は比例九州名簿で次点でしたが、山田氏の失職に伴い、衆院比例の選挙会で当選が確定する見込みです。
川内氏は「今は次の衆院選で勝ち抜くための活動に集中したい」と述べました。補選が取り沙汰されて以降、鹿児島市天文館でのつじ立ちで改めて国政復帰に意欲を見せています。
2021年の前回衆院選では、自民党の現職である宮路拓馬氏（44歳）が10万票以上を獲得して当選しました。一方、川内氏は9万票弱で比例名簿で次点となり、復活は果たせませんでした。しかし、前回衆院選では次点になった屋良朝博氏が繰り上げ当選したことから、川内氏は順位を上げていました。
立憲民主党鹿児島県連代表の柳誠子県議は、川内氏の復帰について「国会で政権をしっかり追及できる政治家です」と歓迎しています。衆院鹿児島３区の野間健氏と参院比例の村田享子氏と合わせて、鹿児島県からの議員は3名となります。
一方、衆院選長崎３区では、谷川氏に約2000票差で敗れた山田氏が比例復活を果たしていました。谷川氏は裏金事件を受けて自民党を離党しました。
