ハリウッドで活躍する女優、ダコタ・ファニング。映画『I am Sam アイ・アム・サム』で天才子役として世界を魅了した彼女も、今では30歳。順風満帆に見える女優人生だが、幼少期からスポットライトを浴び続ける中で、様々な苦悩を経験してきたことを米誌『ザ・カット』のインタビューで明らかにした。
幼い心に突き刺さる記者の言葉
ダコタは、子役時代、マスコミから浴びせられた心ない言葉の数々を鮮明に覚えているという。
「小さかったとき、『どうやってタブロイドガール(スキャンダルやゴシップで騒がれる女の子)にならないようにしてる?』って記者に聞かれたのを覚えている」
「すごく不適切な質問をしてくる人がいたわ。まだ幼かったころに、インタビューを受けていた私に対して『君に友達なんかできるのか』って言ってきた人もいた。『え!?』って感じだった」
ダコタ・ファニングの幼少期の姿
同じ苦しみを味わう子役たちへの想い
子役時代の経験から、ダコタは同じように辛い経験をした他の子供たちにも心を痛めている。
「この業界にいることが全ての原因ではないと思う。他にも色々な要因があるでしょうから」
と芸能界を取り巻く複雑な状況を危惧しながらも、
「本当に同情している」
と子役たちへの温かいまなざしを向ける。
ダコタを支え続けた“家族”という存在
多くの若い俳優が、名声やプレッシャーの中で、道を踏み外してしまう現実がある中で、ダコタが Hollywood で活躍し続けられるのはなぜか?彼女は、その理由を「家族」の存在だと断言する。
「自分は深みにはまることはなかったけど、それがなぜなのかハッキリわからない。私の家族が、とても素晴らしく、優しく、守ってくれる人たちだったということ以外、思い当たらない」
特に、元プロテニス選手だった母親は、ダコタにとって最大の理解者であり、精神的な支えだったという。
「母はいつだってそばにいて、自分自身との向き合い方、他人との接し方を教えてくれた」
また、子役として仕事をする上で、周囲の大人たちからのリスペクトも、彼女にとって大きな支えとなったようだ。
「私はいつも敬意をもって扱われていた。子供だからと邪見に扱うような人と仕事をしたことはなかった。俳優として敬意を払われていたし、その年齢の中で平等に扱われていた」
ダコタの経験が投げかけるもの
ダコタの経験は、子役という特殊な環境で働く子供たちにとって、周囲の理解とサポートがいかに大切かを物語っている。
子役時代に味わった苦悩を乗り越え、ハリウッドで輝き続けるダコタ・ファニング。彼女の今後の活躍からますます目が離せない。