今どきの中核派って？
「歌は世につれ」と言いますが、学生運動の世界も大きく様変わりしているようです。9月、中核派全学連に初の女性トップが誕生しました。「今どき中核派？」と感じる方もいるかもしれませんが、令和の中核派を率いる彼女の素顔とは一体どんな人物なのでしょうか？
「普通の家庭で育ちました」
笑顔が印象的な矢嶋尋（ひろ）さん(25)。1963年発足以来、全共闘など学生運動を牽引してきた中核派の全学連委員長に就任しました。過激派のイメージが強い中核派ですが、矢嶋さんは意外にも「父は自営業、母は専業主婦。読売新聞を購読しているような普通の家庭で育ちました」と語ります。
幼少期から社会問題に関心を寄せる
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矢嶋さんは、小学生の頃から読書好きで、特に社会問題を描いた作品に強い関心を抱いていたそうです。「『はだしのゲン』を読んで、戦争の悲惨さに衝撃を受けました。地球儀を見ながら、世界の貧困や紛争について考えることも多かったです」。
インターネットで“ネトウヨ”の存在を知る
中学生になると、Twitter (現X) を始め、インターネットを通じて世の中の様々な意見に触れるようになります。そこで矢嶋さんは、“ネトウヨ”と呼ばれる人々の存在を知り、大きな衝撃を受けたと語ります。「『はだしのゲン』のような作品を激しく批判する人たちがいることに驚きました。自分の価値観との違いを痛感しましたね」。
高校時代はバイトに明け暮れる日々
高校時代は、映画好きが高じてTSUTAYAでアルバイト。さらに派遣の仕事にも精を出し、労働現場の厳しさを身をもって経験しました。これらの経験を通して、社会の矛盾や不条理に対する意識が芽生えていったのかもしれません。
なぜ“皇族の学校”へ？
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現在、休学中の矢嶋さんは学習院大学文学部に在籍しています。反天皇制を掲げる中核派でありながら、なぜ“皇族の学校”を選んだのでしょうか？矢嶋さんは「早稲田大学の滑り止めとして受験しただけで、深い意味はありませんでした」と答えています。
上皇陛下ゆかりの馬術部に入部するも…
興味深いことに、矢嶋さんは幼い頃から周囲に「愛子さまに似ている」と言われることが多かったそう。さらに、学習院大学では、上皇陛下が主将を務められていた馬術部に入部しています。「ウエスタン映画が好きで、馬術部への入部を決めました。しかし、ある日、部室に飾っていた上皇陛下の若い頃の写真の位置が低いとOBに叱責され、『やってらんねえよ』と1年で辞めてしまいました」。
令和の学生運動を率いる彼女の今後は？
これまでの活動家とは異なる一面を見せる矢嶋さん。彼女の存在は、令和の学生運動、そして中核派のイメージを大きく変えるかもしれません。これからの活動に注目が集まります。
