トヨタ自動車の直営販売会社であるトヨタモビリティ東京に金融庁が立ち入り検査に入っていることがわかった


 トヨタ自動車の完全子会社で、東京都内に200店舗超の販売店(ディーラー)を展開するトヨタモビリティ東京(東京都港区、佐藤康彦社長)に対して、金融庁が立ち入り検査に入っていることがわかった。

【画像】トヨタモビリティ東京の2020年のお詫び

 金融庁は、トヨタモビリティ東京に加えて、「ガリバー」のブランド名で中古車販売事業を展開するIDOM(イドム)、同業大手のグッドスピード(GS)の3社への検査を同時並行で進めているようだ。

 トヨタの系列販売店をめぐっては、2022年以降、ネッツトヨタ茨城など10社以上で車両修理費用の水増し請求が発覚。2024年5月には、札幌トヨタ自動車がリース会社から依頼された整備作業において、過去10年間で7578件の不正な過剰請求があったと発表している。そのため札幌トヨタは同年8月に国土交通省北海道運輸局から一部業務停止(10日間)の行政処分を受けた。

 金融庁は、旧ビッグモーター(現ウィーカーズ)による保険金不正請求問題を受けて、保険代理店を兼ねる自動車ディーラーや中古車販売事業者に対する監視や検査を強化する方針を今夏に打ち出している。

 トヨタモビリティ東京は、トヨタ自動車で唯一の直営販売会社であることから、今後の規制強化に向けて、立ち入り検査による経営実態の把握が必要と判断したとみられる。

 トヨタ自動車は金融庁検査について「確認中」と回答した。

中村 正毅 :東洋経済 記者



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