石破おろしで「玉木首相」誕生? 国民民主、連立入りなら首班要求を 高市氏を後継にしたくない菅氏や森山氏、岸田前首相の再登板も


衆院選(27日投開票)での自民党の戦況は、選挙戦序盤から中盤にかけて明らかに悪くなっている。

【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」

FNN(フジニュースネットワーク)が19、20日に行った情勢調査によると、自民党の単独過半数(233議席)は厳しい状況で、自公与党の「過半数維持をめぐる攻防」となっている。合同調査をした産経新聞も「自公過半数割れも」という見出し。また、朝日新聞が同時期に行った調査でも「自公、過半数微妙な情勢」だ。

読売新聞が先週15、16日に調査を行った際は、「与党過半数の見通し」という見出しで、同時期に調査した毎日新聞、日経新聞、共同通信も同様の予測だった。わずか1週間弱の間に「与党過半数」が危なくなってしまった。

与党過半数割れになると、どうなるのか。

まず、過半数を確保するために連立の組み替えをしなければならない。日本維新の会か、国民民主党に入ってもらうか、それとも立憲民主党との大連立か。

石破茂首相(自民党総裁)の責任問題も浮上する。

すなわち「石破おろし」が始まるかもしれない。政権の中枢にいる菅義偉副総裁、森山裕幹事長らは、先日の総裁選で石破氏に惜敗した高市早苗前経済安保相を後継にしたくはないだろう。と言って他の総裁選メンバーを後継にするのは筋が立たない。

だから、岸田文雄前首相の再登板もあり得るのでないか。

選挙のたびに指摘されるのが、メディアの事前予測が及ぼす「アナウンスメント効果」だ。これは有権者が事前予測で強そうな政党(候補者)に投票して自分も「勝ち組」になろうとする「勝ち馬に乗る」ケースと、弱い政党を「負けさせたくない」と考えて応援する「判官びいき」のケースの2つがある。

これは面白いことに欧米では政治だけでなく、ビジネスの世界でも広く見られる現象で、「勝ち馬に乗る」を「バンドワゴン(サーカスの音楽隊)効果」、「判官びいき」を「アンダードッグ(闘犬のかませ犬)効果」と呼ぶ。

今回、有権者が「判官びいき」をしたら、与党で過半数を確保し、「石破おろし」も先送りとなる。問題は「勝ち馬に乗る」場合だ。



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