第50回衆院選:自民党、過半数割れの可能性も 毎日新聞世論調査

自民党、苦戦続く

第50回衆議院議員選挙(定数465)が27日に迫る中、毎日新聞は22、23両日に特別世論調査を実施し、取材を加味して終盤情勢を探った。

自民党と公明党による連立政権は、15、16日に行った序盤調査から失速し、過半数を維持できるか予断を許さない状況だ。特に、派閥裏金問題の逆風が吹き荒れる自民党の苦戦が目立ち、単独過半数(233議席)を割り込み、200議席を下回る可能性も浮上している。

一方、立憲民主党は公示前の98議席から大幅増、国民民主党は議席倍増の勢いを見せている。

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各党の獲得議席予測

調査によると、小選挙区では約4割が投票態度を明らかにしておらず、情勢は依然として流動的だ。

自民党は序盤調査では、管内全ての小選挙区で優勢だった県が7つあったが、今回は山形、鳥取、高知、熊本の4県に減少。全289小選挙区のうち優勢なのは110程度にとどまり、40以上の選挙区で激しい競り合いが繰り広げられている。比例代表でも序盤の勢いは失われ、獲得議席数は60議席前後となる見込みだ。小選挙区と比例代表を合わせた推定獲得議席数は171~225議席となっている。

公明党は候補者を擁立した11小選挙区のうち4選挙区で優勢を維持しているものの、4選挙区が接戦となっており、埼玉14区に立候補した石井啓一代表も苦戦を強いられている。比例代表と合わせて、公示前の32議席を確保できるかは不透明な状況だ。

立憲民主党は北海道、宮城、福島、新潟、佐賀などで優位に立つ選挙区が多く、議席の大幅な上積みを狙える位置につけている。比例代表でも前回の39議席を上回ることは確実視されている。

日本維新の会は地盤の大阪で優勢な選挙区が増えている一方、比例代表では伸び悩んでいる。全体としては公示前の43議席に届かない可能性もある。

共産党は沖縄の1選挙区で接戦に持ち込んでいるものの、比例代表では前回の9議席を下回る見通しだ。

国民民主党は全国的に勢いを増しており、公示前の7議席から3倍増の獲得も視野に入れている。れいわ新選組も公示前の3議席から倍増の勢いを維持。社民党は公示前と同じ1議席を確実にしている。

参政党は議席獲得の可能性を残しており、政治団体「日本保守党」は複数議席の獲得が確実視されている。