【闇バイト】強盗殺人に関与か…孫の逮捕に祖父が語った“意外な素顔”とは?

近年、日本で後を絶たない「闇バイト」による強盗事件。その陰で暗躍する犯罪組織と、軽い気持ちで応募してしまう若者たち。一体何が起きているのでしょうか?

首都圏を震撼させる連続強盗事件と「闇バイト」の実態

10月15日、横浜市で発生した強盗殺人事件。被害者の後藤寛治さん(75)は、自宅で無残な姿で発見されました。この事件をはじめ、首都圏では同様の強盗事件が相次ぎ、警察は「闇バイト」による犯行とみて捜査を進めています。

「闇バイト」とは、主にSNSで募集される違法なアルバイトのこと。高額報酬を謳い、個人情報を提供させて逃げられないように脅迫するなど、巧妙な手口で若者たちを犯罪に巻き込んでいます。

逮捕された22歳青年の祖父が語った“意外な素顔”

10月19日、横浜市の事件に関与した疑いで逮捕された宝田真月容疑者(22)。千葉県内の自宅を訪ねると、憔悴しきった祖父母が取材に応じました。

「優しい孫でしたよ。毎朝、仕事に行くときは必ず挨拶をしてくれて…」

祖父は、信じられないといった様子で語ります。毎朝5時台の電車で仕事に向かい、午後6時には帰宅する、ごく普通の生活を送っていたという宝田容疑者。事件の前後2日は帰宅していなかったものの、特に変わった様子はなかったといいます。

宝田真月容疑者(時事通信フォト)宝田真月容疑者(時事通信フォト)

匿名性の裏に潜む犯罪組織「トクリュウ」とは?

一連の事件の背景には、「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」と呼ばれる組織の関与が疑われています。

「トクリュウ」は、SNSや通信アプリを駆使し、指示役と実行犯が直接顔を合わせることなく犯罪を実行するのが特徴です。

警察は、これまでに実行犯ら35人以上を逮捕していますが、指示役の特定には至っていません。

社会全体で「闇バイト」の撲滅を

「闇バイト」は、若者にとって、一度足を踏み入れると抜け出すことが困難な闇の入り口となっています。

「楽に稼げる」といった甘い言葉に騙されず、安易に個人情報を提供しないよう、注意が必要です。

今回の事件を機に、「闇バイト」の危険性について改めて認識し、社会全体で撲滅に向けた取り組みを進めていく必要があります。