(CNN) 米イリノイ州で19歳の女性が行方不明となり、その後、遺体が発見された殺人事件をめぐり、当局は約50年を経て容疑者を特定した。決め手は新たなDNAの証拠だった。
1979年3月、キャシー・ホールさんは、ノースオーロラにある近くのショッピングセンターへ姉妹を迎えに行く途中、行方不明になった。
警察は当初、行方不明として捜査を行っていたが、3週間後に、フォックス川でホールさんの遺体が発見された。ノースオーロラ警察の刑事が23日、記者会見で明らかにした。
当局は長年にわたる捜査を行ったものの、容疑者を特定するための十分な証拠がないと判断し、未解決事件となった。
2020年に入り、当局が改めて事件の捜査に乗り出した。これより前、1981年に自殺した連続殺人事件のブルース・リンダル容疑者のDNAとパメラ・マウラーさんという別の女性の殺害事件について関連性が判明していた。
ノースオーロラ当局は新しい科学技術を使い、ホールさんの衣服から見つかったDNAの証拠と、マウラーさんの事件で収集したリンダル容疑者のDNAとを結びつけた。
ノースオーロラ警察によれば、リンダル容疑者は当時、地元でいくつかの他の事件にも関与していた。
今回発見された新しい証拠と、リンダル容疑者が関与した同様の事件の証拠によって、リンダル容疑者がホールさんの死に責任があると結論付けることができたという。
当局は現在、リンダル容疑者が、ホールさんが働いていたショッピングセンターを頻繁に訪れていたとみている。リンダル容疑者は、ホールさんが住んでいた集合住宅の駐車場でホールさんを誘拐したと考えている。
ホールさんの遺族は声明で、「この件を再検討することは信じられないほど困難でしたが、45年という長い年月を経て、ようやく終わりを迎えることができて深く感謝します」と述べた。