石破自民に〝大逆風〟選挙後に大政局「自公過半数割れ」なら退陣確実 次の総裁、最有力は高市氏 手掛ける野党の取り込みとは


衆院選はあす27日、投開票を迎える。報道各社の情勢調査では、石破茂首相(自民党総裁)率いる自民党は単独過半数(233議席)は厳しく、公明党との与党でも過半数維持は微妙とされる。石破首相の「変節」や、安倍晋三元首相を「国賊」と罵倒した村上誠一郎総務相らの重用、「政治とカネ」の問題、最終盤で発覚した「非公認」候補側へ2000万円の活動費支給などが響いている。もし、「自公与党過半数割れ」が現実となれば、来年夏の参院選も見据えて大政局は避けられない。自民党総裁選で党員・党友の強い支持を受け、第1回投票でトップだった高市早苗前経済安保相への期待。ジャーナリストの長谷川幸洋氏が核心に迫った。

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今回の衆院選で、自民党と公明党の連立与党が過半数を割り込む可能性が出てきた。そうなれば、野党が連立に加わらなければ、政権は少数与党に転落する。これから、一体何が起きるのか。

朝日新聞は20日、自民党が大幅に議席を減らし、自公で過半数を維持できるかどうか「微妙な情勢」と報じた。JNNも23日、自公で「過半数を割り込む可能性もある」と伝えた。与党の劣勢は日を追うごとに強まっている。27日の投開票日までには、一段と厳しい情勢に直面しているだろう。

石破首相は勝敗ラインを「自公与党で過半数維持」としてきた。それが達成できなければ、退陣は確実だ。自民党の単独過半数割れでも、夏の参院選を意識して、自民党内で「石破おろし」が強まるだろう。旧安倍派議員を中心に石破首相への怨嗟(えんさ)の声は、選挙前から噴出していた。両院議員総会で怒号が飛び交うシーンもありそうだ。

石破首相退陣となれば、次は誰が総裁になるのか。

最有力は高市早苗前経済安保相だ。何と言っても、自民党総裁選で石破氏と決選投票を戦った実績は無視できない。一部には、岸田文雄前首相の再登板や林芳正官房長官などを推す動きもあるようだが、ここで高市氏を外すようなら、それこそ自民党は多くの党員や国民から見放されるに違いない。

高市政権が誕生したとして、「少数与党転落」、あるいは「ギリギリ過半数維持」では、前途は楽観できない。彼女が真っ先に手掛けなければならないのは、野党の取り込みだ。だが、有力相手と想定される国民民主党の玉木雄一郎代表は22日、連立に加わる可能性について、「ありません」と明言した。



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